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デストロイヤー
その他リレー小説 - ファンタジー

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デストロイヤー 48

「内容がスネークに偏っているから気に入らないという事か?」
「まぁスネークにはいろいろ縁があってな、俺らの仲間の事をちょいと悪く書いてあったんだ」
「ラスティン!!」
今まで黙っていたオルクスが急に声をあげた。彼の目から殺気のようなものを感じられる、“その仲間”の事は彼にとってご法度なのだろう。俺はため息をつく。

「この要塞は軍隊でも落とせなかったと聞く、そこにたった二人で乗り込むとは…。お前達一体何者だ?」
不信そうにする俺の顔を見ると、ラスティンは大声でわらった。

「ガッハッハッハ、そりゃ間違いねえ」
「“お前”を殺しに来た」
オルクスのその言葉と同時に俺は鉄塊と短剣を構え踏み込んだ。腕を組んだまま剣を握る仕草さえしないオルクス。俺の鉄塊が彼に直撃する瞬間、それは弾かれ宙を舞った。

「そんな恐い顔すんなって」
オルクスの前に割り込んできたラスティン。俺は急いで短剣をラスティンへ向けようとしたが、彼の剣先がそれより先に俺の喉に突き付けられた。

「俺達の倒す相手はヒーロー自身じゃない、その“偽物”とその“作成者”だ」
「何なんだそれは…」
ラスティンが驚いた顔でオルクスを見ると、オルクスは肩をすくめた。ラスティンは苦笑いする。

「おいおい、だったら何であんたはここにいんだ?ヴィクターからの命令じゃないのか?」
「ヴィクターを知っているのか!?」
「神が一人じゃないのは知ってるよな?俺達は“デュオ”っつう神の命令で動いてんだ。あんたも俺達と同じ目的で来たかと思ってたぜ」
「俺は…」
俺が質問に答えようとした時だ、オルクスが手を上げた。
「言わなくていい。ラスティン先を急ぐぞ」
「お、おう」
二人は何も言わずに歩いていく。俺が二人の背中が小さくなっていくのを黙って見ていると、オルクスが背中を向けたままこう言った。

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