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デストロイヤー
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デストロイヤー 46


「君が破壊した要塞、二つとも重要な所でしてね。最初にやられた要塞からは兵器を回収できたのですが、次にやられた要塞からは回収できなかった…、一体ジェイナス君は何をやってたんでしょうか─」
「…戦闘力だけが勝敗を分ける訳じゃねえ」
「─まったく、私にまで戦闘任務がおりるなんて…、さっさと処分して帰らせて貰いますよ」
「ごたごた言ってないで、さっさとかかって来いよ!!」
敵の顔が笑った。遠くにいるはずなのに目の前に見えた、そして俺は意識を失った。



「ふぅ」
俺は煙草の煙をかけられて目を覚ました。目の前には見知らぬ男が煙草をくわえて座っている。脇には禍々しいオーラを放つ剣が一本置いてある。

「おう!!起きたか坊主、悪いが“フェブルウス”との決闘はアイツに譲ってくんねえか?」
「アイツ?」
「そこで戦ってる二刀流の男、“オルクス”だ」
意味が分からなかった。目覚めたら俺の代わりにオルクスという男がスーツの男と戦っていたのだ。

「君もしつこい方ですね…」
「……黙れ」
「口数が少ないのも変わりませんね」
オルクスは不思議な服を着ていた。色は黒一色に統一され、意味をなさないであろうベルトがいくつもついている。
オルクスの二本の剣がスーツの男、フェブルウスを押していた。フェブルウスは紫炎の拳でオルクスを攻撃するが、一本の剣がそれを受け止め、もう一本がフェブルウスを鋭く攻撃していた。

「大事な者も守れず、クックックッ…貴様はここで死ぬがいい!!」
「死ぬのは…、お前だ!!」
「クックックック、私は死なない。“カインの末裔”だからな!!」
オルクスは左足で踏み込むと、二本の剣を平行にしたまま凄まじい勢いで斬り上げた。その斬撃を両手首にある腕輪で受け止めるフェブルウス。その衝撃を受け流す為、彼は回転しながら後方にわざと吹き飛び、綺麗に着地する。

「紫炎に焼かれ、永遠に地獄を彷徨うがいい!!」

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