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デストロイヤー
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デストロイヤー 38


「そうだ、旅は止めた、一緒に住もう」
「…デュラン」
「何だよ変な顔して、驚いて答えに困っちまったか?」
「……」
「どうかしたのか?」
「私、もう行かなくちゃ…」
「何言ってんだよ!!もうどこにも行くな!!」
「ごめんね、ごめんね…」
今度はエリーの目から涙が溢れてきた。涙が落ちる度に彼女の姿が少しずつ薄くなっていく。

「エリー、おいエリー!!もうどこにも行くなよ…」
デュランが起き上がりエリーに抱きつこうとした瞬間、彼女は光になって消えていった。

「なんだよそれ…、意味分かんねえよ!!なんだよそれ!!」



デュランは意識がもうろうとしていた。さっきまで草原にいたのに今は白いベッドの上、隣りにエリーはいない…

「ようやく目が覚めたようね、安心してここは本部だから」
そこにいたのはヴァレラだった。彼女はデュランの意識を確認すると、銀のペンダントをデュランに手渡した。

「意識がなかったのに、何故かあなたはそれを握って放さなかったわ、よっぽど大切なのね」
「エリー…、天使は!!」
「天使?知らないわ、人工生物は全滅、敵兵が一人生き残ってたけど、逃げられたわ、以上」
「そんなはずはない!!ちゃんと調べてくれ!!」
「いい加減にしてちょうだい!!他にも仕事があるの、報告はさっきので全部よ」
ヴァレラはいつの間にか掴まれていた腕を振りほどくと、振り向く事なくその部屋を出ていった。

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