デストロイヤー 28
「それで?」
聞き返すとさらに神は話続けた
「近年のD国はなにか危険な研究に着手しその技術で確実に勢力を伸ばしている。情けない話だがいまの連合軍はD国にすこし押され気味なのだ。たったひとつの国に負けるはずはないと思ってタカをくくっていた結果がこの様だ」
苦笑を浮かべながら神は話終えた
「どうやってあんた達の世界へいくんだ?」
銀色の小手と具足を装備し話しかけた
「私の力であちらの世界にいくことができる。帰ることもできるので心配することもない」
「そうか。安心した」
そして3日後に神達がいる神界とよばれる場所に俺はいた
「ここが連合軍の本部か」
神に言われるがまま連合軍の本部に連れていかれていた。美しく輝く城。切り立った崖にある難功不落にふさわしい要塞の様な場所だった
「いまからどれぐらいの戦力になるか検査を行う」
「どうやって検査をするんだ?」
「なに、簡単なことだ。ちょっとした光を当てて戦闘能力を数値化するだけだ」
神がいうには普通の天使の戦闘能力は武器を持っても500程度らしい。数値が上がるほど強く給料や階級もあがるという。くわしくいうと1〜500は兵士、501〜1000は指揮官、1001〜5000は将軍、5001〜10000は特殊部隊
10001〜20000は特殊部隊の隊長、200001〜神。というランク付けらしい。ちなみに俺と戦った神の戦闘能力は34万らしい。化け物である
「ちなみにあんたの名前はなんていうんだ?」
俺が神に名前を聞いた
「私の名前はヴィクターだ」
「勝利者という意味か。あんたにふさわしい名前だな。さてとっとと検査をしてくるか」
ヴィクターに背を向け検査所に向かった
1時間後
「あなた本当に人間ですか?」
検査した天使の額に汗が流れている。数値化が終わった瞬間まわりの天使の表情が固まった
「人間で20万の戦闘力なんて…」
「え?俺そんなに凄いのか?」
天使に問掛けると血相を変えて答えてきた
「というか10万をこえる方はヴィクター様と連合軍本部の一部の幹部ぐらいですから」
(20万か…まだヴィクターのおっさんに勝てないな…)
そう考えつつ戦闘能力を数値化したときに作成したライセンスと証明書を手にヴィクターのもとへ足を向けた
「おおー、戻ったか。検査はどうだった?」
戦闘能力が20万で天使が驚いていたことを喋った
「20万か…まだ私には勝てんな」
「何年かけても強くなってやるさ」
「それは楽しみだ」
そのあとヴィクターに宿舎に連れていかれた
宿舎は血の気の多そうな若者の天使で溢れかえっていた
「今日から新しい仲間になるデュランだ。みんな仲良くしてやってくれ」
そうヴィクターがいうと俺は手短に自己紹介をした
「はじめまして。人間の世界からきたデュランです。よろしく」
人間の加入に天使達は驚いていた。そして戦闘力のライセンスを見た一人の天使が叫んだ
「戦闘力20万だと!?こんな小僧に俺達が束になっても勝てないのか!?」
目の前の事実を天使は信じられないでいた。同時に恐怖の視線が俺をとりかこんでいた。
―翌日
俺は危険な任務が多い単独の遊撃部隊に出願していた