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デストロイヤー
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デストロイヤー 26

「よくぞここまで来た。お主らの強さは部下の天使から聞いているぞ。いまどき珍しく真っ直ぐな精神をもち汚れた感情がないとなかなかの評判ではないか」
男は真っ直ぐな瞳で俺達をみた
「あんたが神というやつか?」
そう問うと男は笑った
「ああ。世間一般で言われている神とは私のことだな。世界の情勢をこの塔から見ていたよ。もちろんデュラン、お前の活躍もな」
俺も笑いながら話す
「まあ過ぎた話はもういい。ダイヤモンドをとってこないと俺が妻に殺されるんだ。幻の七色に光るダイヤモンドはここにあるのか?」
「ああ。そんなものいくらでもあるぞ。ただではやらんがな」
神はさらに話を続けた
「私も長年ここにすんでいてな、退屈していたんだ。どうだ?私と遊ばないか?なに殺すようなことはせんよ。単純に戦いを楽しみたいだけだ」
その言葉をきき返事をした
「ああ。わかった。お互い長生きしてると暇だからな。俺もちょうど暇潰しの相手がほしかったところだ」
俺は鉄塊を手にとった。レオンに少し離れたところに待避するように言った。そして神の腕には輝く小手が装着されていた
「さて、いくぞ!!」
「手加減無用だ!!」
神の小手と俺の鉄塊が激しくぶつかりあう。神が気合いをいれると同時に無数の拳の連打が俺に襲いかかってきた
拳の連打が俺に直撃した。空中に吹き飛ばされたが体制を立て直し神に敬意を払う
「まさに神業だな」
神は微笑を浮かべ話しかけてくる
「この技をくらって余裕とはなかなかだな。君なら退屈しなさそうだ」
さらにスピードをあげた神の拳が襲いかかってくるがそれを受けとめ背負いなげの要領で神を投げ地面に叩き付けた
「どうだ!」
「やるではないか。どれそろそろ本気を出すとしようか」
神が俺の手を離れ空中に浮いていた
「これが本物の拳というものだ!!」
次の瞬間俺は10mほど吹き飛ばされてしまった
(なにがおこった!?)
自分の身になにがおこったか分からなかった
「ぐっ!?」
腹部に痛みが走り神の拳が直撃したことを悟った
「どうだね?私の拳は?」
余裕たっぷりの表情を浮かべる神をみても不思議と苛立ちはしなかった。むしろさらなる強敵の出現により俺は興奮をおさえられなかった
「またまだ!!」
俺は立ち上がり足元から炎を吹き出すと疾風のごとく走りだし神に殴りかかった
「ぬぉっ!!?」
神の体が吹き飛び壁に衝突した
「やるではないか!!」
―2時間後
お互い体力が残り少なくなっていた
(次の一撃が最後だな…)
そう覚悟し神に鉄塊を振り下ろすとカウンターパンチが俺の顔に炸裂した
(やられちまったか…)
神は微笑を浮かべながら話しかけてきた
「お互い生きる時間が長い。また戦おうじゃないか。いつでも会えるようにこの指輪を渡しとこう。念じればここに一瞬で着く仕組みになっている。あとこれは例のダイヤモンドだ」
俺の手には直径20センチの大きなダイヤモンドと輝く指輪が手渡された
「では地上まで送っていってやろう。レオン君は彼女のもとへ。デュラン君は婚約者のいる街へ」
そういうと俺とレオンの体が光に包まれ始めた。そのときレオンが話しかけてきた
「黄金の薬草を手に入れられたのもデュランのおかげだ。ありがとう」

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