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デストロイヤー
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デストロイヤー 25

そうレオンに言った
「ああ。すまないな。ああいう輩がまだいるかもしれないから気を付けよう」
そしてまた塔を登り始めた。3000階あたりから塔の内部はシンプルな大部屋になってきた。大部屋には神聖な雰囲気が漂っていた。そして部屋には美しい顔に白い翼を生やした天使のような生物がいた
「よくここまで来ましたね。あなたたちのことは聞き及んでいます。レオンさんは愛する女性を救うために秘宝を手にいれようとしているのでしょう?そしてデュランさんは婚約者のために幻の七色に光るダイヤモンドを目指しているのでしょう?」
レオンは驚きの表情を浮かべていた
「なんで俺の目的を?つうかデュラン結婚してたのか?」
「ん?ああ」
そう簡単に返事をすると天使はさらに話を続けた
「あなた達はこの塔の最上階を目指す資格があります」
俺はなぜと聞き返した
「この塔に上ってくるものは汚い私欲にまみれここまで上ることすらできぬ弱いものばかりです。しかしあなた達はその強さと珍しく真っ直ぐな精神を持ちあわせています」
「そうか。誉めてくれてうれしいのだが、お前を倒さないと進ませてくれないんだろう?」
微笑を俺は浮かべた
「ええ。では参りましょう」
そう天使がいうと天使の右手には光輝く槍が握られていた
「デュラン、ここは俺にまかせてくれないか?」
レオンの言葉に俺は黙ってうなずき少し離れ床に座った
「あえて一対一の勝負をいどみますか。その心意気気に入りましたよ」
天使は微笑みそして翼を羽ばたかせレオンに突撃した。レオンの持つ美しい剣と天使の光輝く槍が火花を散らす。その光景はまさに決闘にふさわしかった
「まだ俺は負けられない!!」
レオンは気合いを込め天使に渾身の一撃をお見舞いした
「ふふ。こんなに戦いが楽しいのは何年ぶりでしょうか。あなたならもしかしたら…」
天使も負けず劣らずレオンを攻める。そしてレオンの剣がついに天使をとらえた
「もらった!!」
レオンの剣が天使の体に直撃した。天使は膝をつき息を切らしながら話しかける
「私の負けですね…これをあなたに差し上げましょう…」
天使の手から黄金の薬草が手渡された
「これは?」
「それは万能薬の元になる種です。擦り潰して飲めば病気が直るでしょう」
天使は微笑みながらレオンに告げる
「私からのささやかなお礼です。久々に戦いを楽しめましたよ。それでは最上階めざして頑張ってください」
そう天使がいうと白い光につつまれレオンの前から消えた
「よかったな。大事にしまっとけよ?」
俺が近寄りそういうとレオンは嬉しそうな表情を浮かべた
「さてこれからどうする?まだ最上階を目指すのか?それとも彼女の元に戻るか?」
レオンは暫く考えたのち答えをだした
「俺は最上階をめざすよ。ここまでこれたのもデュランのおかげだしな」
「そうか。じゃあ早く最上階に行こう」
再びレオンとともに塔を登り始めた

―5日後
俺達はついに9999階に到達していた
「次が最上階だな。覚悟はいいか?レオン」
「ああ準備万全だ。いこう」
そして階段を上った先には眩い光に包まれた一人の男がいた

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