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デストロイヤー
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デストロイヤー 21

遠のく意識のなか首領の高笑いが俺の頭のなかでこだましていた
(もう駄目だ…こいつには勝てそうにもない…)
心のなかでそう呟いたとき首領とは別の声が頭のなかで聞こえた
(あいつをここで逃がしたらこの星だけでなく他の星までが危険にさらされるだろう。ここで逃してはいけない)
(お前はだれだ?)
(あいつの突然変異をおこした細胞だ。あいつの細胞は本体から切り放されると個々の意思と能力をもつ。しかし大気に触れると分散され、能力だけをもつ細胞になる。そしてあいつの干渉を受けない細胞は空気中から体内に入り込み媒体になった人間は特殊な力が使えるようになる)
(それが魔法か)
(ああ、そうだ。ただ細胞が入り込んだだけでは能力は発動せず、あるいっていの物質をとりこんだとき始めて使えるようになる)
俺はいままでの話をきき納得した
(質問なんだがお前はなぜあいつに干渉されなかったんだ?)
(それは私が突然変異を起こしていたからだ。あいつの隙をみて研究施設から脱出したところで宿主を探し求めていたんだ)
(その宿主が俺か)
(まあどうやってお前のもとにたどり着いたかはどうでもいいだろう。あいつを消すために力を解放してやろう)
(どうやって?)
(簡単なことだ。私の細胞を活性化させればいい)
(なにか代償でもあるのか?)
俺はそう問掛けた
(たぶんお前共々死ぬだろう。よくても不老不死の力を失う)
(そうか。ならはやくしよう。どっちみちあいつに消される運命なんだ。いまさら命なんて惜しくない)
(そうか。わかった。ただし10分のあいだにあいつを倒せ。その間にあいつを倒せなければ確実に死ぬ)
(ああ。5分で倒してやるさ)
そう返事をすると俺は意識を取り戻した。斬れた腕は完全に再生されていた。腹部の怪我もあとかたもなく再生されている
「なぜ動けるのです?腹部の刺し傷から徐々に分解されいくはずでは?」
「あの世で考えな」
そういうと同時に足元から炎を噴射し一気に距離をつめ斬りかかった
「うおおお!!」
空間ごと首領の体を切り裂いた
「ぐっ!?なぜシールドかやぶられる!?」
首領が翼で上昇し一気に光の雨を降らせる
「遊びは終りです!!果てなさい!!」
それをものともせず首領につっこんでいく。いくつもの光弾が俺の体に当たるが瞬時に再生される
「まさか限界を越えた力を!?そんなことをすれば死に絶えるだけだというのに!!愚かな!!」
首領の言葉を無視し短剣を突き刺した
「あばよ…」
そういうと短剣から今までにない高温の炎を噴出しいっきに焼き尽した
「ぐあああ!!!!!まさかこんな出来損ないに殺されるとは!!認めん!!!!認めんぞぉぉぉ!!!!!!」
首領の白く輝く体は一気に真っ黒な灰になった
(ジャスト10分か…俺もそろそろ限界だな…意識がなくなる…)
(よくやった。私はお前の体から消えるだろう。心配するな。身体能力と炎の力は残しといてやろう。お前がこれからもいきるためにな。いまは眠るがいい)
その言葉を聞き俺は気絶した

一週間後

あれからあの要塞にドラゴンがきてから気絶している俺を見つけエリーの屋敷に連れていったそうだ

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