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Beast Master“真”
その他リレー小説 - ファンタジー

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Beast Master“真” 84

「烈火!」
「『因果逢砲』」
「な、にッ!」
荒とシキミの術がシールドを揺さぶる。そしてカリンも動いた。
「消しちゃえーーッ!」
ゴーレムの胸部が開き、大砲が現れる。砲口に魔力光が溢れ、極太のビームが掴んでいる腕ごとカジを撃った。
「ぎっ、まさか!?」
シールドが歪み、軋む。そして、砕けた。
自らのビームによって撃たれたゴーレムの腕が消失し、戒めが解ける。カジはビームの勢いに吹き飛ばされ、上空でエネルギーの大爆発に飲み込まれた。轟音と衝撃が二艘の艦を揺るがす。
「ゴホッゴホッ・・・ちっ・・・」
ボロボロになったカジが苦々しく舌打ちをする
「調子に乗りすぎてたのはこっちか・・・」
既にフラフラな状態でなんとか呟く
「よし!!一気に片をつけて・・・」
荒の言葉で全員が追撃体勢に入ろうとする
だが
「おやめなさい!!今近付いては危険です!!」
ジャンヌの言葉が追撃を阻んだ
「なんでだ、ボロボロじゃねぇか!!」
「この程度の戦力で潰せる相手ならば当の昔にバチカンが全勢力を使い滅しています」
ジャンヌの言葉の中、カジがニヤリと笑い右手を高く掲げた
「我が糧となれ!!」
すると、幾何学模様魔法陣が浮かび上がりカジの右手を包み込んだ
「みなさん私の後ろに!!早く!!」
ジャンヌがシールドを張ると同時にカジが右手をジャンヌに向けた。
瞬間、幾千もの黒い帯状の光が放たれ、ジャンヌのシールドを激しく揺さぶった
そして弾かれた黒い帯が海に浮かぶ『深きもの』や『ダゴン』に一斉に突き刺さる
「『カルマ零式』!!」
そう叫ぶと同時に深きものやダゴンが片っ端から凄まじい絶叫を上げながら消えていく
「あれは!?」
「あれは『カルマ零式』。他人の魔力、生命力を吸い取り、貪り尽す、カジが持つ最強魔法の一つです」
海を埋め尽していた深きものやダゴンが消えて無くなる様を見つめ、全員が言葉を失う
「クックック・・・ハッハッハッハ・・・・・」
そんな全員の様子を見てかカジが押し殺した笑い声を出す
「あー面白かった。ジャンヌ、君に会えて良かったよ」
いつの間にかカボチャ頭に戻っているカジが腕を組みながらジャンヌを見下ろしている
「『結束は力なり』か、うん。勉強になった。次に活かさせてもらうよ」
そう言うと黒いマントを取り出す
「ここは退かせてもらうよん。目的もある事だし」
「まだ諦めていないのですか・・・貴方は」
そう言いカジを睨みつける
「うん、『世界を生まれ変わらせる』」
カジの言葉にジャンヌが悔しそうな表情を浮かべる
「ジャンヌが『生きて』いた時は止められちゃったから、今度は仲間集めて盛大に行くから覚悟を決めといてね」
まるで遊びに行くかのごとく言い放つとマントを翻し、消えた
微かな魔力と笑い声を残して

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