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Beast Master“真”
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Beast Master“真” 81

 
「んーんー、ユリウスはもうダメかな〜狂気に飲まれかけてるし〜」
人指し指をアゴにあて考える仕草をとるカボチャ頭
「変わんねぇな、人の事使い捨ての実験動物のように使うのは」
なんとか勝利を勝ち取ったシキミがカボチャ頭に向かう
「はいはいワロスワロス。教会なんて異端はソッコウ処刑するじゃん。実験するだけ慈悲深いとおもわなくない?」
キュルン、と可愛らしいポーズをとる
「思わんね」
瞬間、高速で接近したシキミが戰を叩き付けた
「ん〜♪、まぁ賛同は求めてはいないからいいんだけど・・・」
紙一重、というように体の軸のみをずらし避けたカボチャ頭が呟き右手を出す
「『カルマ壱式』」
右手に黒い球体を発現させそのままシキミの腹部に叩き込み吹き飛ばす
ゴムまりのように二、三度地面をバウンドし壁にぶつかるシキミ
「そもそも、キッカケがあれば『こっち側』に来る人種なんだよ彼は、それをとやかく言って欲しくはないなぁ〜。人はすべからく幸せを求める権利があるだっけ?幸福追求権の侵害だよ〜?それは」
「・・・人間はそんなのもとめちゃいない」
戰を杖代わりにヨロヨロと立ち上がる
「求めてるのは他の人」
甲板の手摺にヒョイと腰掛ける
「真君のように自分の闇を抑え込むような人間がそうそういないのがなによりの証拠、人間というか〜世界はこっち側の人間が圧倒的に多いみたいな〜」
足をバタバタさせながらケタケタ笑う
「くっ・・・(さすがに力が入らんか・・・)」
悔しそうに奥歯を噛む
「プクススス、力無き正義は無力ってね。悔しかったら魔力でも受け入れてみる〜?」
右手人指し指を立て黒い球体を具現化させる
完全な挑発である
「アハハハハ・・・・」
大声で笑うカボチャ頭だったが
「ならば力有る正義で貴方に挑みます」
清んだ声と空気が辺りを包み込んだ
そして次の瞬間カボチャ頭の右手人指し指に浮かぶ黒い球体が光の矢に貫かれた
「お久しぶり〜、聖女様」
少しかすったのかカボチャ頭の右下の部分が欠けているが、全く意にかいさず手摺からヒョイと降りると空を見上げた
その視線の先には白銀の鎧に弓、小さめの剣を腰に差した女性が浮いていた
「・・・本当に久しぶりですね。まだ生きていましたか」
そう言うと弓を引き絞り射つ
「またまた〜知らないわけなかったんでしょ?聖女様」
光の矢を掴み握り潰しながらいつもの口調で答える
「それとも長く寝過ぎてボケた?『ジャンヌ』」
表情は見えないが明らかな笑顔を浮かべる
「貴方こそ、なんですそのふざけた格好としゃべり方は」
「ん?どう?可愛らしいとおもわなくない?結構悩んで決めた衣装なんだけど?」
そう言いクルリと一回転する

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