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Beast Master“真”
その他リレー小説 - ファンタジー

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Beast Master“真” 13

「まだ露骨にかまって欲しい雰囲気を出してんだ、かわいいもんじゃねぇの。俺が国に残してきた奴なんてなぁ・・・」
うんうんとうなづく荒
「荒、お前彼女いんの!?」
衝撃の事実に驚く
「ん〜にゃ、彼女じゃねぇな、まぁ馴染みの風俗嬢だな」
「もっと凄いよ」
荒の言葉にしばらく肩を落とし、そして両手で顔を叩いた
「よし!!」
「お、気合い入ったか?」

「まあなんとか…」
正直痛いだけだったりする。
「おしっ! 行って来い」
荒に文字通り背中を押されて、おれは前を行くワルドに並んだ。
「なんです?」
セドナちゃんがワルドの背の上から睨んでくる。
なるほど、荒の言った通り拗ねてる感じだな。
「えっと…さっきはごめん。これからはあんな無茶なことしないし、勝手なこともしないようにする」
変に意地張りそうな自分を必死に抑えながら謝った。
セドナちゃんは一瞬辛そうな顔をしたあとまた拗ねた顔になって言った。
「あの…後ろ乗りますか? 足、フラフラしてます」
どうやらセドナちゃんは許してくれたようだ。

「めでたしめでたしだが・・・」
ポンと真の肩に手を置く荒
「敵さん来たみたいだが?」
そう言うとほぼ同時に辺りから『深き者』が数匹現れた
「いつの間に・・・」
急ぎワルドから降りようとすると
「まぁ落ち着け。お前ら怪我してんだろうが」
片手に段平を持ち真とセドナを止めた
「とりあえず俺にまかせて貰おうか」
煙草をくわえたまま真を見る
「・・・大丈夫?」
真の言葉にハッハッハと笑う荒
「伊達に人殴って飯喰っちゃいねぇやな」
そう言い段平を抜いた
ヒュンッと風を斬る音と共に深き者の脇腹を切り裂く
「うわ、魚臭ッ」
同時に段平をもう一本取り出し首を跳ねた
「うわ・・・強・・・」
荒の戦闘を見ながら真が呟いた
「主も場数を踏めばあれくらい出来るようになる」
「そうかなぁ」
「なります!!真さんならきっと」
あまり自信のない返事にセドナちゃんが発破をかけた
「セドナちゃん・・・」
照れたように下を向くセドナちゃんを見ていると
「主、照れるのも良いが他の戦闘を見るのも修行の内だぞ」
「あ!ごめん」
ワルドに言われ視線を荒に向ける

「あー!!うぜぇ!!」
粗方切り裂いた荒が声を上げた
「『我雷牙雷母の威声を以って五行六甲の兵を成す』」
荒の言葉と共に右手から放電が始まる
「『発雷』!!」
叫びと同時に深き者を雷が貫いた
「っしゃ、終わりぃ」
そう声を上げ、段平を鞘に叩き込んだ

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