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クエストフォース〜竜キラーを目指す男〜
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クエストフォース〜竜キラーを目指す男〜 7

「私の、望む事が――」
彼女の手は、それ自身が意志を持つかのようにふらふらと小瓶に吸い寄せられ……蓋に手をかけたところでびくりと痙攣して止まる。瓶の中のそれに、あまりにも凶々しい力がある事に本能的に気付いてしまったのだ。
「恐れる事はない。たった一口、その勇気があれば君は力を手に入れられるのだ」
彼女の心を読んだかのように、老人が語りかける。いや、一人ではない。声が幾重にもなり、彼女の頭に響き渡る。
『…新たなる力を、邪竜の力を、汝がその手に与えん。パレイオスの名の下に、眠れる力引き出さん…!』



それから、数ヶ月後…彼女は、これと言って何の特徴もない、街ケルラにたどり着いた。彼女はそこでまた占い師になり、人の人生をまた占った…ただ、今度は人の生き方まで自分の思うようにコントロールした…誰の人生にどう介入したかは彼女の気分で変えている時には、人を幸福にしたりまた時には、人を死にいたらしたりした。ただ、彼女は自分の力がどこまで使えるかがわからないのだ。

(…今更過去を思い出すなんて下らない。今の私なら、あの時にはなかった力がある。限界なんてあるわけがないわ)
頭を振って回想を払うと、精神を集中して呪文を紡ぐ。水晶玉…これもあの老人から貰ったものだ…が淡く発光し、二人の男が映し出される――あの二人だ。
(やはり生きていたのね…周りの景色からして推測通り盗賊ギルド。見てらっしゃい、私の占いは絶対に外れないのよ)

その頃、盗賊ギルドにて。


「そろそろ、あの占い師がココに攻撃しに来る頃ね」淡々と自分の考えを口に出したコハルミ。
「う〜ん、それってヤバくないの?コハルミ?」
妙にのんびりした口調のヴィン。
「う〜ん、別にヤバくはないんじゃない?一応、この街の盗賊ギルドの全ての職をまとめている、あたしがいるからね」
 その後に、コハルミは『ピース』と付け加えた。
「はぁ〜、何でオマエらはそんなにノンキなんだ」
頭を抱えるイージー。
「だって、オレはコハルミやイージーの事を信じてるからさ、平気さ!!」
ガッツポーズを決めるヴィン。
その時だった、窓ガラスを突き破り一体のの翼を持つ魔物『ガーゴイル』がギルド内に飛び込んできた
「来たか!!行くぜヴィン!!」
「任せとけイージー!!」
二人が同時にガーゴイルに攻撃を加えた、がしかし
ガキィィン!!
もともと石像に命を与えられた存在のガーゴイルである
「固ぇ!!」
大槍を弾かれたイージーが叫んだ
その瞬間ガーゴイルの石の翼に襲われ壁に叩きつけられた
「イージー!!」
「大丈夫だ…ヴィン、お前さんはこの近くにいるはず占い師を倒せ、ガーゴイルはあまり遠隔操作を出来ない魔物だ、必ず近くにいる」

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