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機動戦士ガンダムSEED Dα 閃光の少女
その他リレー小説 - 二次創作

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機動戦士ガンダムSEED Dα 閃光の少女 8

「モーガン中佐、それは……」
「オフレコとして受け止めて貰いたい、少佐……もしかするとヒヨッコ達に鉄火場を踏ませる事態になるかもしれん……その時は」
「了解しました」
「アルスター候補生ももしかすると艦長の預かりになるかもな」
「……」
ナタルの困惑顔にモーガンは呆れる、野戦任官とは言えドミニオンと同型艦船の艦橋クルー経験があるのならあり得る話だ。無論ヤキンドゥーエの終盤に起きた惨事の事も把握しており、連合の一部部隊がアメノミハシラ攻略に動いているのもブルーコスモスの盟主であったアズラエルの殺害犯がオーブ軍士官である事も分かっている。
つまり、ブルーコスモスの信望者が連合軍内にもおり将校クラスも珍しくない……ただしそのオーブ軍士官は南アメリカ合衆国独立戦争時に大西洋連邦軍のMS頭部に生身で蹴りを入れた猛者で話によれば南米にて試験運用中であった試作型ザクに民生用MSレイスタで蹴りを入れて一目散に逃げたらしい……“白鯨”と“切裂きエド”から聞いたので信頼性はある。
「中佐、あんまり困らせないでくださいね」
「イメリア少佐……」
レナ.イメリア少佐、大西洋連邦軍のMSエースパイロットにして教官も勤め”乱れ桜”と言う異名を持つ猛者だ。バスターガンダムの量産型である“GAT/Aー01E2”を愛機にしているがソードカラミティ初号機のパイロットであり南アメリカ独立戦争時には切リ裂きエドが乗る三号機と死闘を演じた。
結果的には敗れ重傷を負い、その戦闘を記録したフォトジャーナリストによりザフト軍の基地にて一命を取り留め、南アメリカ合衆国は独立を果たした。大西洋連邦の上層部は冷淡であり閑職に追い込まれる事になったがモーガンの要請でユーラシア連邦軍に出向しMS教官としてドミニオンに乗務している。
「おっっ乱れ桜か……ヴェルテバスターガンダムUはどうだい?」
「よい出来ですよ、出来れば大西洋連邦に持ち込みたい位に……」
「また潜水艦のデッキからザフトの水中MSを狙うのか?」
「……あれは偶々ですよ」
ナタルとしては頭を抱えるがコレが乱れ桜の所以だろう。ドミニオンの艦橋にて談笑が続く……思えばAAの時にはマリューやフラガとはこの様な事はしなかった……ナタルはそれを後悔している。
もっとするべきだった……だがモーガンはその事を見抜いたのか何かと談笑の場を設けた、ここら辺は戦車隊を指揮した実績だろう。
「申請して見るか?」
イメリアは少し悩む、今のバスターダガーは運用コストが良いが新型機か想定外の性能を持つ正体不明機になると瞬殺される、ヴェルテバスターガンダムUは何かと兵装は豊富だ。元戦車兵のモーガンが気に入るのも無理はない。
「……してみるわ」
「まあ、嫌がらせにはなるか」
ナタルは頭を抱えるが連合のMS開発初期は混沌状態であって現場も嘸かし大変だっただろう……ユーラシア連邦に置いては酷い状況でありガルシア司令官がよく銃殺刑になってないのか不思議な話になる。
ナチュラルはMS操縦は不可能とも言われているがコーディネイター並の能力がある者も少なからずいる……そして可能にしたのがモルゲンレーテ社のサポートOSだ。これが拡散しナチュラルにもMS操縦が可能になったのだが差が出てきている。連合内では各国でMSパイロット育成に乗り出してはいるがエース不足には否めないのだ。更にMS運用する母船を動かす人材面も同様な問題を抱えておりドミニオンはユーラシア連邦軍に譲渡されたその日に改装作業に入りナタルらは慌ただしく指示や打ち合わせをしている……ヘリオポリス襲撃事件の際の教訓が“出来る限りの少人数での運用”、そして防御機能として“アルミューレ・リュミエール”を追加、イーゲルシュタインもENセル方式に変更し今の所は好調だ。
「(このまま平穏な時が続けて貰いたい)」
ナタルとしては戦争は嫌なのだ。

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