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機動戦士ガンダムSEED Dα 閃光の少女
その他リレー小説 - 二次創作

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機動戦士ガンダムSEED Dα 閃光の少女 57

カガリも人の事は言えない立場だが……。
「ユーラシア連邦も対ロゴスに舵を切ったな、ドミニオンに試作型MS搭載された」
バルトフェルトはてっきりモーガンが使用すると見ていたがナタルからの情報により驚く。
「フレイが……」
「名目上は艦橋交代要員ね」
「先の戦争で“戦死”した父親がロゴスの幹部だったらしくってな……で娘もそうじゃないかと」
「否定しているんですか?」
「している、彼女がロゴスの構成員との手紙を含めた通信記録もない事はユーラシア連邦政府も軍首脳陣も把握している。モーガンの激高で済んでよかったな、下手すると流血の惨事……逆に騒乱罪として起訴する手続きをしているかもな」
バルトフェルトはその光景を容易に想像が出来る。ユーラシア連邦はオーブをモデルにしてコーディネイターとの共存社会にシフトしたいのだ。

これ以上ブルーコスモスやらロゴスに付き合っていれば身の破滅では済まされない、ユーラシア連邦の政財と軍は完全に反抗をする気だ。
「ターミナルからです、アスランが会いたいと……」
キラとカガリは頷く……マユは言う。
「護衛に付きます」



その数時間後、アスランは天を仰いだ。キラ達と接触する為に休日を利用して外出していた……尾行されている事は想定していたがマユがミネルバ下船から尾行していたルナマリアを抑え込んだのだ。
「……隊長、彼女がシンの」
「そうだ……マユ.アスカ准尉。そして目の前に居るのが」
「本物のラスク.クライン……どうしてこんなこと」
「まず一つは私がプラントを離れたのはこれ以上の神格化を避ける為です、あのままプラントに居れば私を最高評議会に担ぎ上げるでしょうね、アスランと共に」
「!」
ルナマリアは気が付く、二人はデュランダル議長を信頼してないのだ……無理もない父親は殺されたのも同然だ。
「アスラン隊長、シンをここに」
するとマユは首を横に振り言う。その表情は怒っているかのように。
「……それは危険過ぎます」
「そうだな、もしシンが何かしら洗脳されているのなら……マユの判断は正しい」
ルナマリアは思う、マユの表情は時折悲し気になるのは今すぐにも逢いたいのだろう。


ルナマリアはミネルバに戻り先程の事は艦長に伏せた、危な過ぎる……考えていると艦内は慌ただしくなり、メイリンとすれ違った。
「おねーちゃん、ロゴスの施設が見つかったからゼグに」
「了解」
施設、またあの死体をみるのか……ルナマリアは闇を感じ恐怖が来る。一歩間違えていれば……その恐怖心がプラント市民を交戦止む無しにさせているのだ。

ブルーコスモス思想に染まった連合軍によるユニウスセブンの核弾頭攻撃による惨劇すら癒える事は無い、寧ろこの闇は連合加盟国の名の無き国民らに分からせるにもザフトは追随の手を緩める事はない。MS隊を出動させるのは証拠隠滅を図るブルーコスモス思想に染まった連合軍部隊に対処する為だ。



「戦闘終了……ゼグでも問題ないか」
ルナマリアはおっかなびっくりだったが射撃性能に関してはザクよりも良いし機動力もある。本国仕様は政治上ウィザートシステムやストライカーシステムとは違う換装装備を採用しているがウィザートシステムでも問題無く使える。敵の一般部隊なら問題は無いがファントムペインの様な所では難しいかもしれない。
「ールナマリア、引き続き警戒をー」
レイからの通信だ……本当に証拠を消しに連合の部隊が来たがあっけなく全滅、やはり先のプラント核攻撃の際にニュートロンスタンビーナー照射による同時多数核弾頭起動爆発はMS部隊にも甚大な被害をもたらした。
パイロット、特にベテランの多数損失が悪影響を与えておりユーラシア連邦はロゴスやブルーコスモスの言いなりになってない……実際スペースコロニーも含むユーラシア連邦領土内でも家畜を目的にしたコーディネイター生成ラボが見つかっているが軍が全面に出て調査、ブルーコスモス思想に染まった同国の軍の部隊を鎮圧したと言う。



「初陣が反乱部隊相手か……妥当な所だな」
「ー隊長、彼らはどうなるんでしょうか?ー」
フレイからの通信にモーガンが言う。やはり父親や実家がブルーコスモスに関与していると気が引けるのだろう。
「反乱罪適用かな」
最もブルーコスモス思想に染まっている将兵の中には正気に戻り“投降”が相次いでいる。キャリアを考えると賢明だろう。

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