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機動戦士ガンダムSEED Dα 閃光の少女
その他リレー小説 - 二次創作

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機動戦士ガンダムSEED Dα 閃光の少女 6


「ーやはりそちらにありましたか……ジャンク屋組合に拾われてオークションにされたら騒動になりますから……大丈夫です、公式記録には存在しない機体ですからー」
「そう、どうアルテミスは?」
「ーガルシア司令官が更迭されましたから平穏ですよ……後任がハルバートン提督との交流があった方でドミニオンの運用でも色々と助かってます」
“ターミナル”と呼ばれる組織によりこうして通話が出来るのも前の戦争で地球の環境に致命的な損害を及ぶそうになった教訓からである。ナタル.バジルール少佐は前の戦争では地球連合第8艦隊所属の中尉である。しかしヘリオポリス襲撃事件時にアークエンジェルの艦橋クルーが戦死し技術士官であったマリューが少佐とあって艦長にする事になりナタルは副長である。フラガも少佐であったが彼にはMAメビウスゼロのパイロットとしての替えが利かない役職ある。
その後ナタルはジョシュア到着と同時に人事異動になり、ドミニオンの艦長として三隻同盟に身を寄せていたアークエンジェルと戦闘になるのだが……搭載MSが全機通信途絶しておりバリー.ホーが乗り込まなかったらこの場に居なかったのだ。大西洋連邦上層部としてはナタルらの扱いに困り、ジョシュアの一件もあってかユーラシア連邦にドミニオンを譲渡しナタルらも移住した。
「フレイは?」
「ーリハビリも済んで今は士官学校に……」
「そう……」
「ー私も何度か止めたのですが、治験用であったナノマシンを投与されていて、どの道自衛する手段が必要になったって……ー」
「それってコーディネイターね……大丈夫なの?ブルーコスモスとか」
「ー彼女は胎児性の遺伝子病で胎内で治療されていた、ひた隠しにされていたのも分かる。だがユーラシア連邦も選り好みしている余裕がなくなったのさー」
これは戦後に知った事だ、ユーラシア連邦としては独自のMSを保有したい意向があったがMS開発を主導したのが大西洋連邦だ。こうなると前の戦争でアルテミスの一件でガルシアの行動も頷ける……結果的にはアクタイオンインダストリーを中心にしてMS開発がスタート“GATーX1/3 ハイペリオン一号機”が戦争後半になって実践運用されたと言う。最大の特徴は“アルミューレ.リュミエール”と称されるモノフェーズ光波防御シールドシステム、“アルテミスの傘”として知られている品物だ。ナタルでさえ残されたデータや仕様を見ても前の戦争でドミニオンに搭載されていれば結果は変わっていたと思えた。しかしこの機体はユーラシア連邦首脳陣が大西洋連邦のMSを使う手前計画を凍結……これにガルシアは何を思ったのか一号機のパイロットを拘束する指令を出した。それはコーディネイターの少年でありどうもメンデルで出生した記録がある……ただしハイペリオン一号機を試験運用していた部隊を指揮する女性士官の機転により母船と部隊丸ごと“脱走”、追撃してきた“GATーX2/3 ハイペリオン二号機”は返り討ちされた。
シュミレーションでは幾度もやってきたが二号機の実戦はこれが初、しかも一号機は損傷しており万全ではない……だが一号機のパイロットは卓越した能力で二号機のコクピットを貫通させた、アルミューレ.リュミエールにより、その後ユーラシア連邦がこの一件の幕引きを急いだのか、そのパイロットと部隊を適切に解任した上で傭兵部隊にしたのである……この一騒動で現場で対応したユーラシア連邦軍士官、モーガン.シェバリエ大尉(当時)の怒りは部下ですら言葉をかけるのを躊躇した。とは言え戦車隊を長年指揮した経験を生かして連合のMS運用を体系化に大きく貢献した実績を持ち、大西洋連邦に厄介払いをしていたユーラシア連邦軍首脳陣は参謀本部長が態々出向いてドミニオンMS隊の隊長兼教官を任命した程だ。
「ーおっ、アークエンジェルのマリュー少佐か……ー」
背後に映る髭を整えたダンディな士官こそモーガン.シェバリエである。
「お久しぶりです」
「ーアメノミハシラに押し掛けたMSは知らないからな、ジャンク屋でも売っておけー」
「……」
「少佐までそういうんですか……」
「ー全くな、まあヴェルテバスターに関しては運用マニュアル作成途中だが“砂漠の虎”ならデキると信じている……ー」
モーガンの愛機は前の戦争時には先行生産型105ダガーを使用し、ガンバレルが操作可能と分かった途端にガンバレルストライカーパック装備になった……バルトフェルトは“遭遇していたら死んでいた”と漏らしたらしい……マリューはその凄さを知っているだけに納得はする。
「ーユーラシア連邦としては暫くは戦争はしたくない、また戦争するなら何処かのバカが反乱を起こしかねない……でな、マリュー少佐、そちらにザフトのシン.アスカの妹って言うのは……ー」
「生存しているわ、数日前に私の部下として着任……ミナ様に伺ってみれば?命は保証しないけど」
「ーそうか、やはりプラントは彼を騙しているのか?ー」
「ユーラシアまでどうして彼を?」
「ーさあな?ー」
生粋な軍人であるが早くからMSの必要性を訴えており大西洋連邦に厄介払いをされた経緯があるだけに未だに上層部には信頼してないと言う。

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