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機動戦士ガンダムSEED Dα 閃光の少女
その他リレー小説 - 二次創作

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機動戦士ガンダムSEED Dα 閃光の少女 48

「アーモリーワンを襲った連中、どうも大所帯らしくってね……その大将がマーシャンの使節団長を不当拘束しているから大西洋連邦政府が会談に応じるかな……」
「ー応じなければ、出し抜かれますからね……他にー」
ユーラシア連邦政府はマーシャン使節団を受け入れ会談に応じている、やはりあの一件があったので国内に居るブルーコスモス過激派襲来を警戒してドミニオンを同行させたのだろう。


「そうか、MSパイロット候補生して本格的にか」
「はい、先のプラント核攻撃作戦で候補生が殉職して教導隊も空きを埋めるのに必死で」
ナタルも久しぶりにフレイと会話している、マーシャン使節団らの歓迎レセプションの会場である。モーガンもお呼ばれしたが本人は“護衛任務優先!”と言う表情を滲ませナタルが出席する羽目になった。
スカンジナビア王国国王よりは自国大統領の方が無茶が効く……あちらも承知したようだ。フレイも招待されたのはアルスター家の令嬢でもあるのだ。
「彼らなんですね、マーシャン」
「そうだ、途中からはディアゴとセトナが合流……彼女は密航した際船が遭難してな、五年も冷凍睡眠で眠っていたようだ」
「……」
フレイも工学を学んでいるのでそれなりに知識があるがよく発見されたと思う。ナタルは耳打ちする。
「彼らは大西洋連邦との対話を望んでいるがブルーコスモスがいい顔しないだろう」
「顧問弁護士に状況聞いたのですが望み薄です」
「彼らを無事に火星圏に返さないと戦火になる恐れもあるのに、全く持って王と教会の支配を逃れた愚民の出は……」
ナタルもフレイも驚く、スカンジナビア王国王女様である……フレイはヘリオポリス留学前に亡き父親から紹介されたので知っているのだ。お付きの者もあたふたとしているが気にしない。
「……アルスター准尉ですね、お久しぶりです」
「は、はい……あの」
「私も軍人ですから、事の重大さは認識してます。まあおじい様が説得してますから……」
二人とも脅迫ではないかと思うが……。


「それよりも大洋州連合も国産MSを開発していた……もう耳に入っているでしょう」
ナタルもこの会場に来て控室にて情報部の将校から映像を提供してもらった。
「完全にザフト寄りでしたね」
「知っての通りあの国もオーブ難民を受け入れた所です、ザフトがナチュラル用サポートOSを開発したのですがそれでも扱えるナチュラルは限られた」
モルゲンレーテ社のナチュラル用サポートOSが如何に出来栄えが良かったのか……それを示す一つの例だ。王女はふと夜空を見上げる。
「地球連合はMSパイロットの育成をせずに戦火を開いた……そうおもいません?」
彼女の笑みは怪しくも美しい。



「地球から見る月も乙なもんっすね、ディアッカ副長は大洋州連合にガンダムタイプあるとおもっすか?」
「あるかな……もしかするとミネルバの様な母艦も建造するかもな」
夜空を見るアンリにディアッカも言う、余りにもガンダムを象徴として高めてしまったのだ。
そうしてしまった一人としてディアッカは苦笑するしかない、MSはコーディネイターしか操縦できないとプラント内では言われていたがナチュラルにも操縦できる者も少数存在していた、大洋州連合はコーディネイターを国民として受け入れたから大西洋連邦らからプラント常任理事国として認められなかった、そして大洋州連合は国土上農耕地に出来る場所が限られるのでスペースコロニーも殆どが農業用、それを維持する為にコーディネイターの活用を選んだ。ユニウスセブンの核攻撃に過敏に反応したのもここだ……次は大洋州連合の農業用コロニーが標的される噂が立ち、プラントとしても友好国の維持の為にMS開発を支援する事になる。反対意見も多かったが先の戦争末期に起きたカーペンタリア基地防衛戦を辛くも勝利した事実にその声は消えた……。
「あの島々にまだ居るんすかね?」
「地球連合軍か?いるとしても一年過ぎれば一人残れば御の字さ……」
カーペンタリア基地から見える島々には密林が生い茂る、プラントにも地球上の密林を再現した箇所がありアカデミー時代に訓練で酷い目に遭った兵士も少なくはない。
「エドのオッサン、ああ切裂きエドが言っていたが何も知識無く密林で生存する事が出来る奴は幸運らしい……兵士でも命を落とす」」
「……救いたいっすね」
「相手はブルコス信者だ……捕虜になった奴は正解だったよ、少なくとも生きて祖国に帰還できる」
最もその後は周囲の環境次第だ……。



「ぉ、新型機か」
「パプアニューギニア戦線が今後緊迫化すると見てジン.オージーでは苦戦する可能性もあるので」
確かにこの辺りは東アジア共和国に近くあの国も地球連合に加盟している……ただし大西洋連邦との関係はぎくしゃくしており今回の大洋州連合からの撤退戦をどう利用するか……大洋州連合としては新型機を投入して牽制している。

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