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機動戦士ガンダムSEED Dα 閃光の少女
その他リレー小説 - 二次創作

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機動戦士ガンダムSEED Dα 閃光の少女 34

数時間後、スカンジナビア王国軍が配備を始めた四足歩行/戦車形態変形可能MSであるルプスが専用運搬ユニットを牽引して到着し、大司教とその側近ら数人が下りた。国王とは言え信徒であり、彼の徒ならぬ声に何とかスケジュールを調整したのである。彼らも施設内に広がる光景に息を飲む……遺伝子操作が急速に広がった頃は髪の教えに背くとして反対声明を出した司教も少なくはない、だが遺伝子疾患は時には生を受けるも生きる事すら過酷な症例を出し、精神と経済面で追い詰められての一家心中に繋がるのも事実……それ故に宗教での救済は無意味と言う声もあり、大司教も遺伝子操作に関しては口煩く言う事はなくなった。
「陛下、依頼をうけましょう。せめて御霊が天界へ辿り着けるように……」
大司教の言葉に側近らは直ぐに葬儀の準備を始めた。
「ミリアリア.ハウ三尉、着任します」
「お久しぶりね……どう?」
「色々と戦場を見てきましたから……キ、じゃなかったヤマト准将は?」
マリューはメインモニターに視線を移すとミリィも驚くも傍にいた男性はボソッと言う。スーツを着こなしているが彼にも因縁めいた施設なんだろう。
「ちっ、連合もいやなもんを押し付けていたか……」
「カイト.マディガンと言ったな……この施設に心当たりがあるのか?」
バルトフェルトの言葉にカイトは告げる。表情からして重苦しく……。
「俺はコーディネイターだが失敗作と親に捨てられ、ある者達……周囲から“一族”と呼ばれる者達に拾われ、サーカスと呼ばれる一流の兵士に育成する所で育った。一族の暗殺部隊になる者に各国の特殊部隊に大企業の私兵……中には乳児や胎児の段階で捨てられた奴もいるからここで出来た奴もいる。俺はひょんな事から理解ある今の主に巡り合えて今は“野次馬ジェス”の護衛さ……」
マリューは驚いたがバルトフェルトは舌打ちをする、コーディネイターになった我が子をいとも簡単に捨てそれを非人道な事にする……。
「サーペントテールの劾も連合から脱走したコーディネイターと言う噂だ……ジェスもやるせないだろうなぁ、真実を撮るって言うのは……それにしてもミリィがまさかアークエンジェルの艦橋クルーだったとは、驚いたぜ。おかげでMSが見れたしな」
ミリィによれば取材先にて誘拐されそうになったがカイトが救助したと言う。そしてカイトは凄腕のMSパイロットであるがコレクターらしくコロニーを個人所有している。
「ザクまであるのか!!」
ミリィが撮影したMSにバルトフェルトは驚くが何れも白い十字架の様なストライプがあり、恰も標的と言う意味合いも取れる。
「今回はテスタメントを持って来ている」
「……」
バルトフェルトはその機体の事は書類では知っていた……この機体も強奪されていたのだがどうもジェスの取材先で一悶着した末に獲得したと言う。

その後、ドミニオンが入港した……こちらはマーシャンの使節団一行を本国までエスコートする為であり任務の性質上この地下軍港に案内されたのである。


「本当に元気そうね」
「そちらも……例の施設は……本当に連合の」
「残念ながら事実さ、バジルール艦長……コーディネイターされた子供は全て幸せではない、もしかするとジョージ.グレンはこの事を知っていたからこそ、英雄になりそしてあの告白をした。奇しくも当ては外れた気がするがな……コーディネイターの解釈を人々は間違って理解したならね」
カイトの言葉にモーガンは分かる気がした。



「ほぉ、やるな……オーブの影の軍神が後見人になった逸材」
テスタメントガンダムを操縦するマディガンは喜々として手にしているリボルバータイプのハンドガンに弾丸をクイックローターで装填する。マユが乗るストライクルージュadvancedは何時の通りにライトニングストライカーを装備し、カイトが操縦するテスタメントと模擬戦をしていた。審判役はモーガンとバルトフェルトであり其々のヴェルテバスターガンダムで見守っていた。
共に連合とザフトに置いて指揮官を経験し知略に長けた二人は通話をする。
「やはり足回りを弄っているのか」
「フラガがストライカーパック全部載せした際に膝部分が相当負担になっていたからな……」
先のオーブ解放戦争に置いてフラガがエール、ランチャー、ソードを全て装着して戦闘をした事もあり大乱戦にの最中鬼神の如くに連合のMSを撃破したのである。後日、ユーラシア連邦が105ダガーで再現したが膝部分が破壊された……。
「カイト.マディガンが云う“サーカス”がブルーコスモスと繋がっていると見るべきだろう……そしてマユがアメノミハシラにて見たと言う“ソキウス”と呼ばれるクローン兵、とんでもないモノが溢れているっていう事さ」
「全て連合が悪いと言う訳でもないか……」
バルトフェルトの言葉にモーガンも考え始める。

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