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機動戦士ガンダムSEED Dα 閃光の少女
その他リレー小説 - 二次創作

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機動戦士ガンダムSEED Dα 閃光の少女 24

フレイは必要な計器を視つつ報告する、普通実技なら一つは間違うのだが彼女は初めて実技で計器監視をやり遂げたのだ。
「(やはりか)」
教官はトレーナーダガーの換装装備である“パラシュートザック”を操作し降下に移る、地表近くに接近すると基部が残っているがほぼ真っ平だ……フレイはゴクリとする。辛うじて残っている大型建造物も半壊しているがそこに拠点らしくジャンク屋組合の旗とMSが数機確認した。
「教官、ジャンク屋組合のMS確認しました」
「通信回路オープン」
教官は通信を開始して打ち合わせをする。
「ドミニオンの着陸場所もここになる、臨時だがここを滑走路にしたいらしいな……少し難解な場所があるらしい。まずは顔合わせからだ」
着地してパラシュートを手早く折り畳むと教官はフレイに操縦を委譲した。
落下の際の衝撃波で何もかも吹き飛んだベットタウンの光景は異常であり例の大型建造物はベットタウンの町役場だ、被災民の多くが自宅や公共機関のシェルターに避難しており無事であったが現状把握して誰もが絶望に覆われた……中心になる都市は見る影も無く消滅し、市長以下市役所に居た職員と市民は絶望視された。フレイが操縦するトレーナーダガーは半壊した町役場の広場に辿り着く。
「降りるぞ」
教官と共にトレーナーダガーから下りた。

「私が臨時に町長をしてます、まあ昔していたもんですからね……」
老人は現状を話す、とにかく健康面にて一定の治療が必要とする町民が居る事もそうだが、この辺りに前世紀には地図に記載されてなかった都市がありそこがブルーコスモスの影響力が地方自治体まで及んでいると言う……問題なのは“ブルーコスモスに忠誠を誓う”ことを強要されていると言う。
「酷い」
「その都市は以前から問題視されていたからな……中佐」
「ーなら、戦闘してもいいだろう。折を見て参謀本部も対処する気だー」
モーガンはニヤりとするとその都市にある市役所に通信をする。
「総員戦闘配備」
「艦長」
「副長、今のうちに分からせないとこの国も無くなるさ」


数時間後、その都市にあるユーラシア連邦軍基地からのMS部隊が襲撃を試みるも待ち伏せていたモーガンらの活躍により一時間も経たないうちに返り討ちになる。最も蜂起したブルーコスモスの民兵らも混じっていたのだ……フレイが乗るトレーナーダガーも狙撃パックを装備しドミニオンから地上戦艦の艦橋をぶち抜いたのである。

「教官、申し訳ありません」
「問題はない……背後関係を洗っても無駄だからな。アルスター候補生、彼らには既に反乱罪を適用されている。軍法廷が開く価値もない連中だ」
教官はフレイの背中を見て思う、よもや初めての戦闘にしては少々後味が悪い……だがこの先こんな事が続発するかもしれないのだ。



数日後、フレイらはドミニオンを離れユーラシア連邦の首都にある士官学校に戻っていた。
「外泊許可?」
「この度の任務に対する報酬として受け取ってもらえますか?」
校長室の主はにこやかに言う、確かこの人も反ブルコス思想持ちだ……フレイは敬礼し承諾した。
首都郊外にはナタルに割り当てられた士官用住宅があり、フレイの帰宅先でもある。彼女は後ろ髪を引かれる思いであったが……。
「で、私に投与されたナノマシンの正体に関しては進展無しっていう事?」
その士官用住宅にて少々特殊な通信機材を操作して通話するフレイ、相手も苦笑する……。
「ーははっ、ただ同時期に投与された少女が居た。マユ.アスカ……今はオーブ軍の准尉だー」
「……へっ」
「ーいやはや、身元を探ると養子縁組されていてね。その親が“オーブの影の軍神”、旧五大氏族のサハク家当主と来たもんだ……こっちも正面で相手出来ない、ああこの事はモーガン中佐にも伝えているわー」
「そう、Mr.ボンド。ありがとう」
フレイは通信を終えた天井を見る。

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