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機動戦士ガンダムSEED Dα 閃光の少女
その他リレー小説 - 二次創作

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機動戦士ガンダムSEED Dα 閃光の少女 20

「ドミニオン艦長、ナタル.バジルール少佐だ。乗艦を許可する。ようこそ曰く付きの天使の船へ」
士官候補生もギクシャクしていたがフレイは云う。
「第8士官候補訓練校から来たフレイ.アルスター候補生、以下四名ドミニオンの臨時交代要員として着任します」
その場にいたモーガンは思う、フレイにとって曰く付きの場所なのだ……。


交代要員と言っても雑用である、まあ限られるのだが……。
「ドミニオンに久しぶりの乗船がこんな形になるなんてねぇ」
フレイは苦笑しつつも胸の辺りに手を触れる、あの時に死亡して当然、ただ当時のドミニオンには普通の薬品では無い物や機材が溢れており皮肉にも助かった。
投与されたナノマシンがどうも訳有らしく、これが皮肉にもユーラシア連邦政府/軍が手元に置きたい一つの理由になり戦争終結後に人員不足の兵力増強と言う流れでフレイに士官学校入学許可を与えた。胎児の時に遺伝子治療の記録も出てきたのは偶然に過ぎなかった。フレイはコーディネイターとして知れたが……ブルーコスモスの影響力が低下したユーラシア連邦では気を付ければ生活に支障がないレベルで暗にオーブを見たユーラシア連邦政府としてはコーディネイターの定住に力を入れないとこの先どうなるか……もはやナチュラルだけでは難しいのだ。
「アルスター候補生、この内容で大丈夫か?」
「はい、アークエンジェルと左程変わってないので、あっ」
「大丈夫だ、艦長から君の事は聞いている……父親の事は本当に悔いが残る」
フレイは頭を横に振る。軍人になってあの事件の検証記録を見たが仕方ない状況である事は分かる……ザフトをここまで激化させたのもユニウスセブンへの核攻撃だ。
当時連合は正当化していたが数ヶ月後の報復はNJを使った地球規模のブラックアウト(=停電)、核分裂による発電が主流である各国の経済損失は計り知れない。しかもNJは地中深く潜り込み掘り出すだけでも膨大な費用を要する、噂だが仮に掘り出して正規コード無し機能を停止させようとすると自爆する設計をされている、手柄を欲した連合軍将校らが手を出さないのも……。
「トレーナーダガーか……どうかね?」
「乗りやすいです」
ユーラシア連邦は後進育成用MSの開発に乗り出しておりオーブからの難民の協力を経て実用化したのが゛GATー01T トレーナーダガー”だ。これは極初期にナチュラル用サポートOSを搭載した゛GAT−01D1 デュエルダガー”をベースに開発された複座型MS。
補給作業の為に実習がてら教官同乗で操縦しているのだ……単座型の“GATー01TR ヘットレスダガー”も動いておりコンテナを持って補給艦からドミニオンのMSハッチにアクセスしているのが窓から見えた。単座のヘットレスは頭部が幅広で胴体と一体化している、これは地上走行時に転んで頭部が丸ごと取り換えと言う事例が起きていたので頭部が無い様に見えるので何時しか“ヘットレス”が制式名称に、整備兵育成教材でもあるが災害救助や復旧活動に戦闘も出来るように設計されている。
「MSパイロット志望か……」
「ナタル艦長はあんまりよい顔しませんでした、トールの戦死もありましたからね」
スカイグラスパーのコクピットごと潰され殉職した志願兵の名を出したフレイ、彼女の手は震えていた……。
「すまない」
同級生が戦死したのだ……報告書によると首が切断された状態である、大西洋連邦から出た補償も多くは無い。彼も報告書を最初に見た時に天井を見た程だ……。
「どうして、人は区別して優劣を付けたがるんでしょうね……ジョージ.グレンが言うコーディネイターは遺伝子を調整された者ではないとしたら……」
今となっては本人は死亡しているのだが、生きている噂も絶えないのだ。



「情報通り……これより排除する」
アームドディープストライカーを装備したと言うよりは格納されていたストライクルージュadvancedはパージしライトニングストライカーと合体する。今回もシュツルムブースターと呼ばれる超長距離高速移動ユニットを組み込んでいるのだ。
「ビックグラスパー自律機動モード移行、ドラグーンシステムON」
アームドディープストライカーの後方にあったスカイグラスパー二機が動き出した。目の前にはザラ派として脱走したザフト部隊がいたのだ……。

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