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機動戦士ザク
その他リレー小説 - 二次創作

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機動戦士ザク 4

「しかしMS運用には十分な補給経路の確保が必要です、シャアがその遊撃部隊を指揮すると言う事は」
「補給路を潰そうとする我々の対策なのか?」
ノエルの言葉にブライドは難しい顔をするとレビルは側近が持っていたカバンから一枚のディスクを出しそれをノエルに渡す……ディスクの表面には機密事項を示すシールが幾多も貼られている。だけにレビルは直接パスワードを入力、メインモニターに表示されたMSはノエルも知らなかった。
「これは……」
「ジオンから亡命したある博士が開発したEXAMシステム登載した陸戦型ジム……ブルーデスティニーだ。幾多のパイロットの命を飲みこんだバケモノだ……最近になって適任者が出て宇宙空間に展開予定だった試作四号機と試作五号機と共に運用させる」
「「!!!」」
二人は驚くが事態がそこまで逼迫していると言う現れであろう。

ムラサメ機関などいくつかの機関があちこちに分散隠匿され研究開発を続けている。
オデッサ攻防とチェンバロ作戦では大打撃を受けたが、被害は主に前線部隊だった。
両作戦後、地上では放射能で立ち入り困難になったオデッサ周囲とジオン側が攻勢に出た西ヨーロッパを除けば、支配地域減少や後方の損害は現時点であまり発生していない。
オデッサで核地雷源まで誘引し釘付けた事でジオン軍部隊の損害も少なくなかったのだ。
アジアやオーストラリアでの競り合いは今も続いている。
毎日広報される軍報や各部隊の通信は、競り合っている各地の戦況がまだ大きくは動いていないことを示していた。
ブライトは、緊張を滲ませつつ質問する。

「どのような者を起用されるのですか?」
「第十六独立戦隊旗艦サラブレッドだよ……ノエル伍長なら書類で知っていると思うが」
「はい、ホワイトベース級準同型艦の一隻で……確か艦長兼指揮官はキルスティング.ロンバート中佐」
ミユは先のジオン公国主力がジャブロー攻略線の際にサラブレッド隊のオペレーターと会話した事がある。この時ガンダム試作四号機も試作五号機も宇宙空間に合わせたセッティングをされており二人の判断でジャブロー内部に入り込んだジオン軍の迎撃にはこの二機をさせなかった。最も後になってシャアが新型水中MSを使っていた事が判明しており運が悪ければ宇宙空間使用の試作機ニ機も損失していた。
「あの時は試作六号機も駆り出されていたし、よくぞまぁ持ちこたえたもんだよ」
「マッド中尉……知っているのか?」
「書類上は……無論ブライド艦長の部隊も知ってます」
マッドが率いる実験部隊は北米のある地域でガンタンクを使った事もある位に様々な試作機や転戦が多い……最もWB隊も同じ事が言えるが実験部隊とは違うのは想定外で編成された位で異常な程にシャアとの戦闘が多い。
「試作四号機と試作五号機の問題はどう見る?」
「はい、試作四号機はメガビームランチャーの運用を想定してます……問題は」
「冷却装置だろ、ジャブローの攻防戦じゃ俺の陸戦型ジムスナイパーも含めてビームスナイパーライフルは地上固定された冷却装置無しじゃ機体まで破壊されていたよ」
ラリーも呆れるほどであるが連邦軍はMSの実用性に気が付くのは遅くルウム戦役で漸く思い知った程だ。
「最悪試作二号機同様の運用も考えていると思います。彼女なら」
「彼女?」
「ミユ.タキザワはオーガスター基地で高機動型MS開発にも関わっていたから……」
ノエルは直接は逢った事は無いが彼女の事はガンダム開発関連で知っていた。
「サラブレッド隊の戦力としてはガンダム試作四号機、試作五号機にブルーデスティニー一号機……更にガンキャノン三機、支援航空機としてセイバーフニッシュが数機と言ったところだろう」
「赤い彗星と傭兵部隊に勝てると思うかね?」
「正直言えば無謀すぎます」
「ブライド艦長……」
「それでもあちらが誘えば挑むしかない……正直俺も戦いたくないけどね」
「アムロを利用するのか?」
「NTって言うのは正直信じてないが彼の戦歴を見ると科学的には説明つかない事もある……」
マッドも呆れるがアムロの戦歴は異常な程に不自然である。

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