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機動戦士ザク
その他リレー小説 - 二次創作

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機動戦士ザク 9

「あれはなんだい?」
「MP−02A オッコです、戦闘可能の作業用ポットですね……武装はザクと共通、操作も訓練時間150以内で済むので志願学徒兵に操作させてます」
補給に関してはMSも動員する事もあるだが整備も重要になる、整備中なら人海戦術だ……危険も伴う。そこで万が一の時には戦闘も考慮した小型MAの開発がされた訳だ、ジオニック社の下請け企業複数の合同プロジェクトの一面もある。


そして半日後……シーマ艦隊はグラナダに入港する。
シーマ艦隊と接触したのが試験支援艦であった事で通常の戦艦よりも多くの技師や技術士官が搭乗していたのが幸いで船体の応急処置と参謀本部に船体の状況が詳細に伝えられオリヴァーの見立て通り後発で駆け付けた補給艦に乗務していた技師は宇宙船舶用エンジンを専門にする方でシーマ艦隊の全艦エンジン取り換えを申告した。
「あなたは……」
シーマは戦艦のドック入りと乗務員全員上陸若しくは病院搬送を指示、一人では無理なので第603技術試験隊に同行しているモニカ・キャディラックが補佐に回っていた所に目の前にキリシアが見えたのである。
「モニカ・キャディラックか、状況は?」
「見ての通りです、技師であるオルヴァー中尉ですら呆れる程酷使状態で全艦エンジン交換です……シーマ隊長?」
シーマは手すりによりかかる様にしてへたりこんでいたのである。
「一番近い病院は?」
同行していたデラーズ中将が彼女をお姫様抱っこし部下に尋ねつつ走り出す。シーマはぐったりしておりモニカですら過酷な状況と分かる程だ。
最終的には乗務員全員メディカルチェックする事になり半数近くが検査入院する事態に……戦局が優勢でなくともこれは忌々しき事態だ。


「そうですか……ぁ」
「あんな状況なら誰だって倒れます、どの船もエンジン交換や艦内システム機材の更新をしなければなりません」
「……」
「戦局は余裕があります、確かに武勲が欲しい所でしょう。ただ今は休んでください、毒ガス注入がどの段階で改竄されたのか調べてます。キリシア閣下が直に動いてます」
病室にて寝ているシーマは頷く。数日が経過しておりシーマは起き上がろうとするがモニカが必死になって抑えた。その間にもシーマが毒ガスを注入する事態になった経緯に関しての調査は粗方済んでいる、実行犯は逃亡……こんな不正をすれば逃亡もするのは理解出来る、情報部は民間企業からの転職組が多い……それが仇になった。

つまり、情報網で出し抜こうとしていた、これも軍の急拡大が招いた事態だ。


「新型機?」
「ええ……使い慣れたザクに愛着があるのは分かるけどどの機体も廃棄になるわ。侘びの意味合いが強いけどシーマ艦隊の艦載MSは全て新型機にして多目的用途支援MAとしてオッコを搭載」
モニカの説明にシーマは言う。
「それと何人かは復帰が困難と診断されているから後任として志願兵を当てます、暫くは私が所属する部隊が同行するので」
「いいのかい?」
「これもキリシア様の指示です」


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