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ブレスク!!
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ブレスク!! 36

「仕事? やる気しないからパス−−何か世界の危機的な大事件が起こらないかな」
だらけきった社長が無気力且つ無責任な言葉を放ったその時−−
「ふふふ……待たせたな同志よ!」
社長室に突如現れたブレスクの制服に身を包んだ少年。
容姿こそ完璧に美少年なのだが、その仕草はさながらヒーロー物の悪役である。
「うわっ、普段着でそのノリは……」
「う、うるさい! 折角僕がアンタの趣味に合わせてやってるのにっ!」
「とか言って……結構ノリノリのクセに」
「そうですね。いつも楽しそうです」
息の合ったコンビネーションで少年を追い込む二人の大人。
追い込まれた少年がとった行動は−−
「あー、はいはい! どうせ僕は友達も居ない暗くて悲しいオタクさ! だから何!? これでも一応懸命に生きてるんだよぉーっ!!」
悲痛なそれでいてエネルギーに溢れる魂の叫び。
「いや、別に誰もそこ迄言ってないし……」
その余りの剣幕に思わずフォローに回る社長。
「そうですよ。ここに居る末期的なクズに比べれは貴方はまだ自覚があるだけマシです」
「ん? 何か今、俺の存在が全否定された気が……」
「気のせいです」
社長の言葉に平然と気のせいだと答える秘書さん。
「・・・まぁいいやな、で?」
依然やる気の無い社長が少年に用件を尋ねると、そうだったとばかりに少年が軽く咳をした。
「この前なんとか破壊を免れたパンサー型を改良したものが遂に出来上がったのだ!!」
「おっ!!マジでか!?」
思わず社長が身を乗り出す。
「マジもマジ、大マジさ!!装甲、パワーを大幅に引き上げスピードに至っては前回よりも500%上乗せさせた傑作だ!!」
少年の言葉に社長がバンッと机を叩いた。
 
机を叩いた力が思いのほか強かったため、たっぷり数秒間痛がる。
そして痛みをこらえた社長が子供のような笑顔で
「ようなではありません。子供です。」
・・・・・・笑顔で机から盛大に立ち上がった。
「よっしゃぁぁぁ!!!!今日こそはアイゼンガーを叩きのめしてやるわ!!」
「セリフが既に雑魚そのものです社長。」
だがテンションMAXの彼にそんな言葉は届かない。
「よし!!くまくまがそろいしだい出撃だ!!」
社長室から大きな笑い声が社内に響いた。だがいつものことなのでだ〜れも気にしてませんでした。
 

場所は変わってカフェ『ショコラ』厨房
実際行った事はないけど戦場を包む空気ってこんなんなんだろーなーと、ボンヤリとリフィーが考えていた。
初めて見ると『コレハ呪術カナニカデスカ?』と外国人風に聞いてしまうであろう惨劇(料理)風景が目の前で繰り広げられていた。
「ふふっ・・・ふふふふふ・・・・」
ベルの笑い声が響く中、帰ろっかな〜でも帰ったらあれそのまま食べさせられそうだしな〜、とかリフィーが考え始めた瞬間だった、耳慣れたあの男の笑い声が辺り一帯に響き渡った。

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