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ブレスク!!
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ブレスク!! 19

「えーと…一時、中断となってしまいましたが…」
アナウンサーが必死に言葉を探しながら言う
「能書きはいいの…あたしFブロックでいいのよね?」
サラはFブロック出場メンバーを見て微笑んでいる
「何か問題でも?」
「いいえ」
『サラちゃんっ!』
サラに声をかける二人の青年。先ほどの予選で虚しく敗退したペインとトムだ
「どうかした?」
「勝ってくれよっ!」
「カッコイイとこみせれなくてゴメン」
「いいのよ。二人とも…下がってて。さぁ、行きますよっ!面倒だから、一遍にきなさい!」
サラはFブロックの出場者に言う
「嬢ちゃん、ずいぶん威勢がいいな…」
「綺麗な顔に傷がつかないうちに家に帰りな」
「随分、下品な殿方が多いこと…」
サラは笑うと両手を前に出した
「この一面に…我が名が示す…純白の雪、降りよっ!」
サラの言葉と共に雪が振り出した
「いけっ!吹雪っ!」
雪はさらに加速を上げ風を伴って降り続ける
その勢いで出場者の半数は場外に落ちたり、棄権者がでた
「まだです!地吹雪っ」
降り積もった雪がさらに激しい風で空中を乱れ飛んでいる
「一体どうゆう事でしょう?」
アナウンサーには理解の域を越えているのか解説者の方を見た
「あの能力…まだ生きてたか…」
やなくは誰にも聞こえない様静かに呟くと、心の中で出場しなくてよかったと改めて実感した

ブロックF
勝者:サラ・スノーウィ
試合時間:20分

「ベル、今の見たっスか?」
「見てた…あの子強かったの?今の魔法じゃないわね…」
アルトとベルは唖然としていた

「ふぅ〜」
暢気な顔をしてサラは髪の毛を直していた
「相変わらずの様ですね、サラさん」
「貴方程じゃなくてよ、ルカ…あたしは貴方に負けない!」
サラは力強く言い切る
「楽しみにしています」
ルカは妖しく微笑んだ
「え〜、次はGブロックになりますので出場者はリングへ上がってください」
アナウンサーの声が響く
「あ、アルトの組じゃない。頑張って」
バシバシと背中を叩かれるアルト
「はぁ・・・まぁ頑張ってはくるッスけど」
ため息をつきリングへ向かう
「『変神』!!」
眩い光を放ったかと思うとアイゼンガーに変神した
「じゃあ行ってくる」
「が〜んばってね〜」
無責任なベルの声援を背にアイゼンガーはリングに上がった
アイゼンガーがリングに上がると、リング上のみならず、会場全体が俄かにどよめく。
全身が赤とメタルのカラーで目立つのもあるが、先日のMBSの脚色された過大報道も尾を引いているのは確かだろう。
「やっぱり目立つよなぁ…」
アイゼンガーがため息をつくその横では、MBSのニュースを見た参加者がちらほらと辞退を始めていた。
気がつくとリング上にはアイゼンガーを含め3人しかいなくなってしまった。

結果はモチロン、手加減しても秒殺でアイゼンガーの勝利でGブロックの幕を閉じたのであった。

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