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マジカルガールロンリーボーイ
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マジカルガールロンリーボーイ 5

思わぬ回答に驚いた。
「いいわよ…知り合いくらいにはなってあげるわ?ただし…」
彼女は三つの指を立てた。
「三つ、約束して欲しいわ?」
「うん」
「ひとつめ、この主従の契約を破棄すること。ふたつめ、魔法のことを他言しないこと。みっつめ、アンタから私を裏切らないこと………いい?」
「破ったら……」
「殺すわよ?」
「……ありがとう…っ…」
「な……アンタねぇ、殺すって言われてなんで感謝をされ…泣いてるの…?」
僕は泣いてしまった。
みっともなく、女の子の前で、わんわんと泣いてしまった。
少し慌てる彼女を前に僕は泣き続け、泣き終わってからようやく契約を破棄した。
「あ…そういえばアンタ…名前は?」
「…朝霧静夢…です」
「ふぅん…じゃあ…よろしくね、静夢♪」
そして、僕が一番欲しかった……契約なんかじゃない『友達』を手に入れたのだった。


episode 3
「rule -ルール-」


「あの…葉桜さんは―
「雅でいいわよ。み・や・び!」
「えーと…じゃあ…み、雅は魔法使いなんだよね…?」
「そうよ?ただ…うん、場所を変えましょうか…ここじゃ誰に聞かれるか分からないし」
「あ…うん、ごめん」
「いいわよ、分からなかったんだもの。仕方なチッ!!
雅が舌打ちをするのと同時に僕は吹っ飛ばされた。
痛い。何が起きたのか分からない。
お腹がズキズキとする。
ふと雅の方向を見ると、僕と雅の間に黄色い雷が走っていた。
「ごめん、静夢っ…今からすぐにここから逃げて!」
「えっ…えっ…」
ダメだ……こんな時に……僕はまたみっともなく腰を抜かしてしまって立てない。
「み、雅……ごめん…立てない…」
「えっ……男の子でしょっ!?…やば…もう遅いか…」
腰を抜かしたまま彼女の視線の先を見てみる。
そこには男が立っていた。
「奇襲なんて男らしくないんじゃないかしら?」
「警戒してないお前が悪いんだよ!」
男は身体に雷を纏わせていた。
雅とは違って、黄色くて街の電飾のような光を放っていた。
「雅……知り合い…?」
「まさかっ…!?あんな気持ち悪いのと一緒にしないでよっ!」
「ふざけんなよテメェ!魔力もらった後に犯してやんぞ?」
「犯っ…!……ぶっ殺す!」
「威勢が良い女を無理やりヤるのは嫌いじゃない…ただ、そいつを守りながら戦えるのか?」
男は僕を見ながらニヤリと笑った。
腰を抜かした僕はただの足手まといだった。

「はぁ?守る?何言ってんのよ」

そう言って、雅は『消えた』。
いや、僕の目が追いつかなかった、が正しい。
「がっっっ!!」
次の瞬間、男は真上から紫の雷に撃たれ、膝から崩れ落ちた。
「一ノ技、雷槌……戦う相手を間違ったわね?魔力を奪われたくなかったら、紫の雷を見た瞬間にこの場から逃げるべきだったのに」
男はピクリとも動かなくなった。
「ふぅ……静夢。とりあえず移動するわよ。話さなければいけないことが増えたわ」

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