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マジカルガールロンリーボーイ
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マジカルガールロンリーボーイ 80

「残念……せっかくいいところでしたのに。これで終わりですわ?」
「なに?」
「本当の私は次回にお預け、ということで。またお逢いするのを楽しみにしていますわ?」
 
 
「ところで私、いつになったらここを出られるのかしら」
 アニメを見て、女子が見せてはいけない顔をしている電波妖精に問いかける。
「んー。アッシュさんからOKサインが来るはずなので、それからかなん?」
外の様子が気になる。
私がこの空間魔法から出た時には文字通り規格外破壊された後になっていたら、と考えてしまう。
ダメだ。
他のダブルマイスターや、執行者達を信じろ。
自分で背追い込むすぎるのは悪い癖だ。
「フェアリーニート、さっきの話の続きだけど……」
「ん?なんの話をしてたっけ?私がノーブラ派だって話?」
「知らないわよっ!」
あと、ちゃんと付けなさいよっ!
「ああ、魔女の話……リオちゃんの話か」
「そう。リオ・アリアナイト……彼女が魔女で、今もこの世界で生きているのなら、アッシュは必ず彼女のところにいく」
彼女のところにいき、『創造主』になる。
その後はどんな世界が待っているか。
彼の絵本には、戦争がない平和な世界、と書いてあった。
一体、どんなことをしようとしてるのか。
「それなら、もう遅いよん?」
その言葉は、無機質に放たれた。
「今、まさに彼は、彼女と会ってるはずだから」
その言葉に動揺を隠せなかった。
猛烈に、苛烈に、激烈に嫌な予感がする。
アリスは必要なものが魔法協会にあると言った。
もしかして、それが魔女であるリオ・アリアナイトだとしたら。
そして、それを手に入れるためのフェイクがアリスで、アッシュが裏で何かしているのだとしたら。
「……フェアリーニート、なんでも答えてくれるって言ったわよね?」
今、目の前にある答えに冷や汗が出る。
「はぁい。カモン!」
彼女は手にしていた携帯ゲーム機を置いた。
「リオ・アリアナイトはどこにいるの?」
「魔法協会の本部にいるよん」
それは最悪の『答え』だった。
まずい!
まずい、まずい、まずい!!
アリスなんかに構ってる場合じゃない!!
アッシュがすぐそこまで来てるっ!!
「あ」
私の早くなる鼓動を他所に、フェアリーニートは間抜けな声を出した。
「アッシュから、『合図』がきた。リオちゃんを捕まえた」
「捕まえたって……」
「葉桜ちゃん」
「な、なによ……」
「ホロウワールドに行ったんだよねん?なら、アッシュさんの『絵本』は見たん?」
「見たわよ……一部、破れてたけど」
「魔女の絵は、見た?」
「見たけど……それが

「貴女はその時に気がつかなければいけなかったんだよん?」

「それは、どういう……っ……!!??」
記憶の中にある魔女の絵を思い出し、私の全身がゾワリと寒気立ってしまった。
どうして気がつかなかった。
いや、どうせ子供が描いた絵なんだからと、そこまで注視していなかった。

あの絵本の中の魔女は、瞳が紅かったのだ!!

「フェアリーニート……早く解いて」
「え
「解きなさい、早くっ!!!!」
「えぅ、分かったよぅ」


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