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マジカルガールロンリーボーイ
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マジカルガールロンリーボーイ 33

また、魔法協会もこの事実を確認、神を交えどうするべきか会議を行っている。
あくまでもアイマは差し出さないだろう。
しかし、自由への渇望という名の虐殺は止まらない。
会議はどうどう巡り。
結局、反逆者の抹殺という判決になり、その執行者に神が選ばれたのだ。
「だるいのう…誰か変わってくれんかのう…」
「やる気ないですね」
「当たり前じゃボケ。お前こそなんなんだ。アイマをどうするか決めたのか?」
「あ、いや…まだ…」
「ぬる…お前がそうチンタラチンタラしてるうちに人が死んでいくんだぞ?」
「それはっ…」
「まぁいい。でも今日でとりあえず一区切りだ。あのバカコウモリに加担してる奴は全員、殺す」
今日の夜、作戦は実行される。
会議後、全ての村に通達がされた。
クレスのターゲットになった村はすぐに特別回線で神へ知らせる。
神は魔法を使い、その村まで超移動し、敵を殲滅。
シンプルだが、神の力があってこその作戦である。
「人使いがあらいじーさんがたくさんいるんだよ、魔法協会には。おっと…着いた。ワンダー?入るぞー?」
最後の一人を紹介してやる、と神に言われついてきたのだ。
綺羅綺羅世界(ワンダフルワールド)。
居場所確定、最後のダブルマイスター。
正直、ダブルマイスターと会うのは楽しくある。
ダブルマイスターは皆、驚くような魔法を使っている。
現実世界でみんな新しいものに興味があるような感じで、目新しい魔法を体験するのはとても心踊るものがある。
そして、同じく名前にワールドとつくので、少し親近感があるのであった。
「きゃっ…ちょっと見ないでっ…!!」
ドアを開けると、おそらく綺羅綺羅世界であろう人物がいた。
全裸で。
「ん、着替え中か?」
「ちょ、ちょっともー、一旦出てってくださいよー。恥ずかしいじゃないですかー」
「別にいいだろ。あ、こいつが孤独迷子だ」
「あ、どうも…恥ずかしいところ見られちゃったな、えへへ。私、綺羅綺羅世界と呼ばれてる、ワンダーちゃんって呼んでね?よろしくにゃん♪」
ウインク、きらりん☆などと擬音がつきそうである。
着替え中だったのか、下着姿なのをタオルで胸から下を隠している。
隠しながらも目元で横にピースをしていて、頬を赤らめている。
やべー、超可愛いよ。

女の子だったら。

間違いなく、僕の目の前にいるワンダーちゃんは男性である。
ここまで強烈な人は出会ったことなく、僕の思考を一瞬でフリーズさせるのであった。
「あれ、迷子ちゃん?どうしたの?あまりの可愛さにびっくりしちゃったかな?」
「…………吐きそう」
「ひどいわ!ゴッちゃぁん!」
「やべ、まじキモい」
「ふぇぇぇぇぇん!!!」
泣き出してしまった。
全ての行動が気持ち悪い。
親近感を持った僕が馬鹿でした。
「まぁいい。ワンダー、着替えろ。聞いただろ、あのバカコウモリの話」
「クレスちゃんも思いきった行動するわね…」
お前が言うな。
「大丈夫、私はなにがあろうとゴッちゃんの味方よ!」
「服着ろ」
「あらやだ、ちょっとー、迷子ちゃんが超見てるんですけどー。ガン見なんですけどー。マジけだものー。でも迷子ちゃん、可愛いから許してあげりゅ♪迷子ちゃんのエッチ♪ちょっとだけだからねっ♪」
「…っ…ワールドエンっ
「待て待て!孤独迷子!気持ちは分かるが、それはやめろ!」
「いや、神!ならば僕の未来を変える!なにも見なかったことに!」
「馬鹿者!どうせまた出逢う!意味のないことするな!」
「いやん♪荒ぶっちゃってもー♪でも、嫌いじゃないゾ♪」
「お前は喋るな」
ダブルマイスター同士の会話だった。
期待をしていたのは間違いだったかもしれない。
というかもう不安しかなかった。


「こいつが綺羅綺羅世界。みんな、ワンダーちゃんと呼んでくれ。よろしくな」
神の紹介に、三姫は三人とも豆鉄砲を喰らったような顔をしていた。

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