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マジカルガールロンリーボーイ
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マジカルガールロンリーボーイ 3

チラッと彼女の顔を覗く。
俯いているが顔を真っ赤にして、少し震えている。
「あ……えーと………いや、貴女も可愛い―
「そんなフォローいらないわよっっ!!!」
彼女が纏う紫電が彼女のイライラを表現しているかのように鋭くなった。怖い。
「どうしてやろうかしらっ!どう殺してやろうかしらっ!せっかく人が一瞬で苦しむことなく死ぬ方法で殺してあげようと思ったのにっ!」
「あ…じゃあ…その方法で…」
「うるっさいわよっ!今はアンタをどう惨たらしく苦しませながら殺そうか迷ってんのよ!」
酷い!いじめだ!
彼女は僕を殺す方法をあれじゃないこれじゃないとブツブツと呟きながら考え始めた。
いい迷惑だ。某呟きサイト風に言えば、殺されそうなう、である。
そして10分後。
彼女とは対照的に死刑勧告まで暇だった僕はそこらへんの野草を観察していた。
「お……これはあまり見かけな―
「決まったわよ!!何してんのよっ!!」
どうでもいいが、先程から人の台詞を切りまくりである。
だから誤解するんだ。
「あ……決まりました?」
「ふんっ…これ以上ないくらいなんだから!」
彼女は先程とは違い、満足そうな顔で仁王立ちをした。
「まずは私と主従関係になってもらうわ?そうなるとアンタは私の言うことを必ず聞かなきゃいけなくなる。その後は自分で目玉を取るなり、自分の腕をノコギリで切断するなり、自分の足が燃えるのを見つめるなり、痛覚を無くして頭にドリルで穴を開けるなり…強制的にやってもらうわよ?」
うへぇ……意外にグロい系で来られましたか。某スリラー映画みたいですよ。
「痛いのは嫌です」
「知らないわよ。元々はアンタが悪いんだから」
最後まで聞かない貴女が悪い、とは言わなかった。
火に油を注ぐことはない。
「じゃあ今からアンタを下僕にするから」
「分かりましたよ…もう好きなようにしてください」
こっちは既に死ぬ覚悟は決めた上だったのだから。
「えー…とっ…この魔法は…」
魔法についてのメモがあるのか、彼女は携帯電話を取り出し調べ始めた。
今時の魔法使いは携帯電話に魔法のメモをしてるのか。
「契約の儀は……ふんふん…なるほど」
彼女は携帯電話の画面を見ながら、何か文章を読み始めた。
そして一通り読み終えたのか携帯電話をしまい、腰を抜かしいる僕の頭から髪の毛を一本抜いた。
「もらうわね?」
「痛っ…」
そして彼女も髪を一本抜けばその二本を結んだ。
「契約……完了…」
二本の髪の毛は発光し、いつの間にか指輪に変わっていた。
「なるほど…これを付けて…かな…?」
彼女は指輪を左手の小指にはめて、満足げに僕を見下ろした。
「さぁてと……何をしてもらおうかしら?」
ニヤリと小悪魔…いや、悪魔のような顔をして彼女はこう言った。
「試しに逆立ちでもしてみなさい?」

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