PiPi's World 投稿小説

GENIUS・PLUS
その他リレー小説 - その他

の最初へ
 4
 6
の最後へ

GENIUS・PLUS 6

ポツリと言い、突然現れた彼女は歩みを止めた。
「ひぃっ…!違いますっ…私じゃありませんっ…!」
同時に向日葵葵が錯乱する。
「違いますっ…知ってたんです、私じゃなくて…ほらっ!他の誰かですっ…!」
ペタリと腰を抜かし、後ずさりを始める向日葵葵に対し、現れた彼女はゆっくりと歩みを再開した。
「ふーん…へー…ほー……葵ちん、バラしちゃったの?」
「ひぃっ…!!ごめんなさいっ、ごめんなさいぃぃぃぃ…!!」
向日葵葵は土下座をして謝る。
その異様な光景に危機感を感じる。
「鞍馬くんっ、下がってっ…!!」
「えっ…?」
「早くっ!!」
私達の声も聞こえていないのか、土下座する向日葵葵の目の前まで到達した彼女はゆっくりと片足をあげた。
「ぁ…えっぐ…ごめんなざぃぃ…!!ゆるじでぐだざいっ……もうじまぜんがらぁ…お願いじまずっ……ミカドさまぁぁ…!!!!」
「喋り過ぎ」
グチャ!
ミカドと呼ばれた彼女はあげた片足をそのまま垂直におろし、向日葵葵の頭を潰した。
おびただしい量の血液が同時に飛び散り、周りを真っ赤に染めた。
「んー……じゃ、死神さん、だよね?葵ちんの後処理、よろしく♪」
シュタッと手を上げ、何事も無かったように笑顔を向ける彼女。
私の頭の中で計算が始まる。
『T』?『N』?いや、それ以上の異常を、私は見た。
「…ちょっと待ってください。貴女…ミカドさん…でいいでしょうか?」
「んー…葵ちんは本当にお喋りにゃー。うん…ま、いっか♪私は御門深華(ミカドミカ)♪よろぴくっ♪」
「…『天園』とはなんでしょうか?」
「うわっち!?いきなり核心だね、死神さん?」
『天園』というキーワードと無色くんが繋がっているのは確か。
もう少し情報が欲しいところである。
「にゅー…まいっか、葵ちんが喋ったことにすれば♪『天園』はね…『天才』を創る場所なんだよ♪」
「『天才』を…創る…?」
「そそ♪だから私も『天才』♪葵ちんも『天才』♪」
「『天才』を作る…目的は…?」
「それは知らないにゃー♪おっと…お喋りはここまで♪そろそろ帰らねば!」
ストレッチを始める御門深華。
彼女もまた『異常天才』なのである。
そして人殺し。
『消す』のなら今しかない。
「ストレッチ完了ー♪」
「…イレイズ」
『消去』の言霊を飛ばす。
問答無用。視覚で捉えている対象を跡形も無く『消去』する力。
御門深華は、消えた。
「ふぅ…なんとかなったっすね…さすが所ちょ…ぐあっ!?」
突然に苦しみ始めた鞍馬くんのほうを見ると、鞍馬くんは御門深華に頭を片手で掴まれ苦しんでいた。
「危ないにゃあ、危ないにゃあ…本当に今のは危なかったにゃあ…」
まるでバスケットボールを持つように鞍馬くんの頭をガッチリと掴み、更に締め付けられ、鞍馬くんの頭が向日葵葵の頭のようになるような恐怖を感じる。

SNSでこの小説を紹介

その他の他のリレー小説

こちらから小説を探す