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GENIUS・PLUS
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GENIUS・PLUS 3

〜♪〜♪〜♪
と、いきなり小粋な音楽が流れる。
「……着信音、プリキュアですか?」
「あれ?死神ちゃん、分かんの?今度語ろうぜ。はい、もしもし……はい、あ…そうっすか、分かりました。お疲れ様です。失礼します」
色筆くんはパチッと携帯を閉じた。
そして真剣な顔で私にこう言った。
「やっぱりプリキュアは2人だよな?」



色筆くんの電話の内容は正に新しい子が『あかさたな』に来るという知らせだった。
どの牢獄に入るのかはまだ分からないが、そんなに対したことないらしい。
私は鞍馬くんも呼ぶことにした。
「お久しぶりっす、色筆さん!!」
「おう。頑張ってるか?」
「所長が凄すぎてついていくのが精一杯っす…」
「……この前はついてこれなかったよね?」
「ちょ、所長…!!」
「いいコンビじゃねーか」
ガラガラガラ、と『あかさたな』の重い扉が開く。
2人の屈強な男達の間に、新しい子がいた。
手錠足錠され、頭はスッポリと黒いビニールで包まれている。
『異常天才』は外界の情報を限りなく遮断され、自身の自由を限りなく拘束され『あかさたな』にやってくる。
「『異常天才病棟』管理人の椿貴色筆だ」
「はい。新しい『異常天才』を連れてきました」
「ん…歓迎しよう。最高の牢獄にようこそ」
「こちらが『異常天才』の身元です」
「うん、前から聞いてた通りだ…うん……了解。ご苦労様、身元は確かに受け取った」
それからしばらくして色筆くんと男達の会話が終わったのか男達が『あかさたな』を出ていった。
『異常天才』だけがポツンと残される。
「ふむふむ…ちょい失礼?」
色筆くんが『異常天才』の頭を隠している黒いビニールを取る。
その中ですら『異常天才』はアイマスクにより視覚を遮断され、特別なマスクにより発声を拘束されていた。
そして、なによりもまず
「…女性?」
「おい、鞍馬…男女差別はいけねーよ?さて、君…名前は向日葵葵(ヒマワリアオイ)ちゃんかな?答えてくれたらアイマスクを取ってあげる」
彼女はコクリと首を縦に振る。
「よし、良い子。お兄さんは聞き分けが良い子が好きだぜ?」
ゆっくりと色筆くんがアイマスクを取る。
彼女が目を開く。
まだ若い。18歳くらいの女の子である。
「よし、葵ちゃん?次の質問でマスクを取ってやるよ。息苦しいし、何より俺が君と会話したい。君は『切断の天才』かな?」
また彼女はコクリと頷いた。
「ありがとう。取ってあげるよ」
色筆くんは彼女のマスクを外した瞬間、彼女はため息をし、笑った。
「葵ちゃん?」
「ありがとーお兄さん。できればこの手と足のも取ってくんね?」
「それはダメ」
「キャハハ!じゃあ切ってあげるー!」
彼女は足錠もされているにも関わらず、跳躍し、色筆くんの首筋に噛みつこうとした。

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