俺の守り神・ぷらす 7
「お願い、マキちゃん♪」
「………………おいしい」
「わ、わわ分かりました…」
ニヤリ…
妖しい笑みをこぼす二人。それと同時にアースが青海苔を取り、スティックのりをカゴに入れたのは言うまでもない。
その頃、優は一人でグテーンとソファーで横になっていた。久しぶりの至福の一時。様々な体勢をして一番気持ちいい体勢を探していた時…
ピンポーン…
呼び鈴…
ピンポーン…
一回押せば分かるっつうの。「はーい」
ガチャ…
そこには40代であろうオヤジがいた。
ピンポーン…
「あの…うちに何か?」
ピンポーン…
なんなんだ、このオッサン。
「用が無いなら…」
「あるとも、少年」
しゃべった…。
「じゃあ何の用ですか?」
ピンポーン…
…普通にイラついてきた。
「とりあえず…家にあがらせてくれないか?」
「どこの誰だか知らない人をあがらせたくは無いです」
少し睨んだ。すると…
「安心しろ、危害は加えん」
「無理です。人の家の呼び鈴を連打する人を信用できません」
オッサンはむ…と言い、呼び鈴から手を離した。
「私のことはミスターKと呼んでくれ」
バタン…
ドアを閉めた。さて一人でグテーンとするかー!!
「ドンドンドン!!待ってくれ、少年!!いや青年!!」
「誰なんスか!!アンタ!?」
「タブーなんだがな…神だ」
ふーん…
「えー、言ってる意味が分かんないッスー。病院はあっちにあるのでどうぞー」
バタン!!勢いよく。
「む!!嘘をつくな青年!!ドンドンドン!!」
「やかましぃっ!!もう神は定員満たしてんだよっ!!アンタは不合格!!つか未来永劫不合格!!」
そして、ドアに叩き付ける音は鳴り止んだ。
「分かった…君がそうならば強行策といこう…」
「はぁ…!?ふざけ…」
玄関からさっきのオッサンがドアを通り抜けて来た。そのままカツカツと居間に行き、椅子に座る。
「てめっ…!?何勝手に!!」
ブン!!
オッサンへ向かった拳は、空を切った。
「な…!?」
「無駄だ…私の今の状態は「霊体化」と言い私が触れられたくないと認識するものは私に触れられないのだよ」
「…黙ってここに居らせろ…ってか?」
「理解が早くて助かるよ、青年」
「どーもー…それで、目当ては彼女らですか?」
「そうだ」
「目的は?」
「教えられない」
俺…このオッサン嫌いだ。
「まぁいいッス…今彼女らは買い物行ってるからもうしばらくしたら帰りますから」
「うむ…」
「…美雷?」
「なんですか〜?」
「私達は…無関係ですよね?」
「そうだと思います〜♪」
「なら…いいわ」
水名、真木、アースの列より二、三歩後ろに歩いている美雷と私。美雷はニコニコ。私はイライラですわ。確かにさっき私はテレビでお酒のテレビを見ていました。