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コトノハ〜KIYOMARO&MEGUMI〜
恋愛リレー小説 - 二次創作

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コトノハ〜KIYOMARO&MEGUMI〜 10

 (つーか、いっしょに回ると余計バレること考えろよマロニー)
「ああ、わかった。くれぐれもバラさないでくれよ…って水野、さっきなんか言ったか?」
 水野は首を横に振る。
「っかし〜な…なんかツッコまれた気がしたが…?作者か?」
「作者ってなに?」
「いや…なんでもないよ」

 そんなこんなで、人数が5人ほど増えてしまったわけだ。これが恵さんが怒るかもしれない状況。
「清麿、ティオ達はまだ来ないのかのう」
 ガッシュは待つのに飽きてきたようだ。まあ、あの5人の方は触れないでおこう…収拾がつかなくなる。
『ちょっと山中!なに遊園地まで来てグローブ出してんのよ!!』
『気にするなよ仲村。俺は未来の大リーガーだからな!』
『やってらんないわ…救えないアホね』
『水野…これってツチノコっぽくないか?』
『これはただの人形だよ、金山くん』
『ゥア〜ヴダ〜クショ〜ン!!!!!!!』
 それを見ていたガッシュが口を開く。
「清麿…やるせないのう」
「ああ。これが無常感だ、ガッシュ」
 同時に肩を落とし、二つの溜め息が重なる。すると、そんな空気を吹き飛ばす、救いの声が聞こえた。
「ガッシュ〜!清麿〜」
 この声はティオ!てことは後ろに…。
「久しぶりね、ガッシュ。元気そうじゃない…てゆーか、後ろの混沌とした5人は何なの…?」
 ガッシュとティオは手を取り、はしゃぎ出す。言葉の後半はこの際無視だ。
「…だ〜れだ?」
 後ろから視界を塞がれる。聞き間違えるはずもない、毎日焦がれた声が耳朶に響きわたった。
「…恵さん、だろ?」
「正解」
 答えると目隠しが外されたので、体ごと振り向く。そこには、サングラスと帽子、それに髪型をポニーテールにして変装した恵さんが、温かく微笑みながら立っていた。
 久しぶりに会えた感動で、その光景に暫し見惚れてしまった。
「清麿くん?眼が虚ろになってる…。この格好どこか変かな?」
 いや、変じゃない。ポニテのせいで露わになったうなじが、いつもより魅力を引き立てている。素直にそう褒めたいのだが、それができるほど俺は口が達者じゃない。
「あ…スマナイ。変じゃ、ないよ。似合ってる」
 月並みなことしか言えない自分を、もどかしく思う。
「ありがと。それで…あの人達は誰なの?」
「…一応、俺のクラスメート…ちょっと壊れてるけど、無視しとけば問題ないから」
 本当に壊れてる。いつの間にか仲村が本気で投げ込みしてるし、金山まで『ゥア〜ヴダ〜クショ〜ン』とか言ってる…。
「…なかなか面白い人達じゃない、ね?」
「アハ…ハハ…ハァ」
 苦笑するしかない。そこに水野がやって来た。
「おはようございます、恵ちゃん」
「あら鈴芽ちゃん、おはよう」
「今日は私もいっしょに回りますから」
「…へぇ…」
 二人の間に火花が見える…。なんでだよ水野。なんでお前はそんな恵さんと張りあおうとすんだよ。

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