コトノハ〜KIYOMARO&MEGUMI〜 6
「なんでもないわ。ちょっと…ね」 帰りに新しい時計買わなくっちゃ…。
適当にごまかして朝御飯を作りだす。作っているとふいに、ティオが話しかけてきた。
「ねえ、今日いいカンジになったら清麿に告白したら?グズグズしてたらあの娘に持ってかれるわよ?」
あの娘って鈴芽ちゃんのことよね…。ドジだけど一生懸命だし、いつでも清麿くんの側にいる娘。やっぱり敵わないのかな…。
「…ぐみ…恵!!フライパン焦げてるって!!」
「…え?」
シュー…。
「あ〜あ…清麿のこと考えてボ〜ッとしてたのね?これは重症だわ」
ティオが呆れたように呟いた。ああもう!清麿くんが悪いんだ!
「は…は…クシュッ!…?風邪でもひいたかな?」
「清麿〜!支度ができたら出発するのだ〜」
「は…は…クシュッ!…?風邪でもひいたかな?」
「清麿〜!支度ができたら出発するのだ〜」
「ああ。今行くからちょっと待っとれ」
姿見で最後の確認。おかしいところはない…はずだ。とにかく今日、俺は恵さんに想いを告げる。
「虎穴に入らずんば虎児を得ずか…まさか自ら実行するとは…」
夢にも思ってなかった。だが今日実行する。
俺はガッシュを連れて出発した。決戦の場、モチノキ遊園地へと。