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パニックスクール
恋愛リレー小説 - ラブコメ

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パニックスクール 10

「で、刎頚の友、つまり、頚は首、刎ははねるで、その友の為なら首を討たれようとも惜しくないというほどの深い友情関係をさすんだ。」
洋平が説明する。
「なるほど、そういう意味だったのか。」と由紀が答え、洋平が由紀を見ると、腰を曲げた由紀の胸元が奥のほうまで見えた。
背が高いから気づきにくいが、由紀は結構胸が大きい。その胸と大きなブラがつい目に入り、洋平はちょっと動揺した。
「ん?どしたよ?」
由紀もやっぱり女の子。相手の微妙な変化に素早く気づいた。
流石に洋平も 由紀の胸を覗き込んでその大きさに動揺しました とは言えず、困ってしまった。

「で、次の、傾国 だが、これは絶世の美女のことを指すんだ。由来は・・・」
洋平は勉強に没入する事で、強引に流すことにした。

「魚崎くん、ちょっといい?」
声を掛けられた方に振り向くと蒼眼、薄翠の三つ編みをした女子生徒が米噛に手を当てながら立っていた。
「ん?委員長じゃねぇか。どした?」
委員長と呼ばれた少女、衛籐 紀子は申し訳なさそうにしながらも話を切り出す。
「実はね、少しばかり手伝ってもらいたい事があってね。ついさっき連絡が入ったんだけど、保健室に無線式のカメラが仕掛けられていたみたいなのよ。それでトイレに行って戻ってこない男子生徒に注意していたんだけど案の定、視聴覚室にいたらしいの。入った形跡はあるからね。けど、逃げた後らしくてもぬけの空だったのよ」
「なるほど。それで風紀委員と挟み撃ちして欲しいと」
「そういうこと。理解が早くて助かるわ。それでどう?」
「はぁ〜、面倒ごとは嫌いなんだけどなぁ。騒動とは縁を切りたかったんだが」
溜息付きながらも洋平は席を立つ。
「わりぃな、山根。勉強を教えるのは騒動が終わってからになりそうだ」
「別にいいよ。他の人に教えてもらうし」
あっけらかんと由紀も席を立つと友人と思われる人達の所へと移動する。
「それじゃ、行きましょうか」
「あいよ。所で俺の他は?」

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