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パニックスクール
恋愛リレー小説 - ラブコメ

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パニックスクール 59

「まだ言ってない。それにこれくらいじゃ動いてくれないって聞いたことあるの」
「そう……とにかく、明日まで待って。今日の内に妹に相談するから」
「わかったわ」
「大丈夫よ、私に任せなさいって」
絵莉の脳裏にはこの前、絵美と一緒に居た洋平の姿が浮かんでいた。
ようやく、事件が浮かび上がってこようとしていた。

翌日、絵美は洋平に
「……ってことでね、お姉ちゃんから聞いたんだけど……柏原さん……望ちゃんって言ったほうがわかりやすいかしら……彼女、ストーカー被害に……遭ってるみたい。」
と絵莉から聞いた事実を話した。
「それで俺に何とかして欲しいと?」
「だって……柏原さんの相談してを……私に何とかして言われても……だから……頼れるのは……」
「う〜む……とりあえず現場を掴むか……」
洋平はそう言ってその日、部活を休み、深美の後をつけることにした。
カシャッ
カシャッ
カシャッ
洋平はストーカーが自分より後ろにいる可能性を考え、滅法に携帯カメラで写真を撮った。その中に毎回映っている人間がストーカーである可能性が高いと考えたのだ。
「ふう、とりあえず家に入ったか。……ついでに家の周りを見回ってておくか。」
ここにストーカーが潜んでいる可能性も考え、家の周りを一周し、怪しい者が潜んでいないか見て回った。
洋平はその後絵美の家に行った。PCで写真を拡大して確認、いつも映っている怪しい人物を探したのだ。
「う〜ん……こいつはよく映ってるな。」
「え?これは柏原さんの隣家の方よ?」
「そうか……」
絵美と洋平がそんな事を話していると絵莉がやってくる。
「隣人でも安心は出来ないわ。何処かにあの子泊まらせてあげられないかしら?」
「お姉ちゃん……その通りだけど誰の家に?ウチは空き部屋ないし……魚崎君は?」
「ウチも狭いしな……あ、大成さんの家なら……」
「当てがあるの?」
絵莉が言う。
「はい。」
「え…?魚崎君の対戦相手の人の家?」
絵美が訊くと
「そうだよ。ついでに言うとあそこが綾奈の家だ。」
「綾奈ちゃんの?」
「綾奈の親父さんが大成さんだよ。」
「え?薫さん……だっけ?あの人のだんなさん?」
「そういう事だ。」

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