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パニックスクール
恋愛リレー小説 - ラブコメ

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パニックスクール 50

「Z旗でも掲げるか?」
緊張を解すように洋平が言う。
「そうだな。」
ジャキンッ
ボルトを引き、いつでも発射できるようにする二人。
「一応アタシ着剣しとこうかな?」
α5はそう呟く。
「白兵戦はないけど、雰囲気を出したいなら着剣しとくと良い。ただ、それはレプリカだぞ。」
「はい。」
「じゃあ行くか。」
「はいっ。……じゃなくて了解!」
「じゃあ俺達も良くか。」
「了解!」
囮となる洋平とα2もすぐに見つかってはいけないので当初は隠密行動を取る。
「βチームの本拠はあそこか。」
ガサッ
ドキュゥ〜ン!!
「おわっ!」
ほんの少し物音を立てただけで本拠から弾が飛んできた。
「流石に野々宮の考える守備は堅いな……」
「そろそろ突撃を……」
ダダダダダダダダ!!
「しまったぁ!」
βチームの守備隊から激しい銃撃を受けてしまったのだ。
(早く……隊長たち突撃してくれ……)
岩陰に隠れながら洋平は心の中で祈った。
周囲にペイント弾がばらまかれ、木々や土を染めあげる。
洋平の隠れる岩にも炸裂する。
(やられっぱなしじゃ駄目だ・・・・・実戦なら手榴弾が欲しいが・・・)
隙をうかがう洋平だが、制圧射撃が来るので迂闊に動けない。
(どう動くか・・・)

洋平は閃いた。
敵陣地からは木と岩が邪魔でよく見えないが、こちらからだと木と岩の隙間から陣地の一部を射界に収められそうな場所を見つけたのだ。
「これでどうだ!」
ドッガガガガガガガガガガ
5,56ミリライフル弾(のペイント弾)がβチーム本拠地に降り注ぐ。
チュイーン ヒューン
弾丸が通り抜ける音にβチームの守備隊もたじろぐ。
「チャンス到来です。突撃してください!」
洋平はトランシーバーでαチーム隊長に連絡した。
「了解。突入!」




さて、結果はと言うとαチームはものの見事に負けた。
突撃をかけた途端に洋平とα2は奇襲していたはずの光恵とβ2とβ3に撃たれ、ゲットされた。
ついでに一石二鳥とばかりに命綱であるαHQも撃たれた。
こうなると、守備隊と挟み撃ちにされたα1とα5は数の不利もあり、あっけなくゲームセットとなったのだ。
実は野々宮の奇襲自体が罠で敵に本拠地へ攻撃させるのが狙いだったのだ。

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