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パニックスクール
恋愛リレー小説 - ラブコメ

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パニックスクール 31

夢うつつの洋平
『うわぁ……誰だ、この娘……すっげぇ可愛い。やべっ!美脚に見惚れて……』
どんっ!
「ぐわっ!!」
突然の衝撃に夢を断ち切られる洋平。
(誰だよ!!人がせっかく好い夢をみてたのに……)
「おはよう」
「……山根?ってなんでお前が!!」
「そうだよ。おはよう♪」
ムニュ
(くっ……)
由紀の胸が洋平の体の一部を刺激する。
「如何したの?」
由紀は全く気付かない。
朝特有の現象とちょっとエッチな夢、そして由紀の胸の感触。
ズボンにテントを作るほどまでに洋平の一部はいきり立っていた。
何処とは言わぬが華だろう。
「ともかく、どいてくれ。起き上がれんし、重い」
「そんなに重くないよ、私は!!」
お仕置きとばかりにぎゅっと洋平に抱き付き、締め上げる。
由紀の女性特有の柔らかさと締め上げによる苦しさ。
奇しくも通学路での出来事の再現であった。
違う点といえば、寝たままと言う事だが、第三者に見られたら誤解される事、間違いなしだろう。
じたばたしている内に由紀は太もも辺りに固い物体が当たるのに気がついた。
何かと思って視線を向けるとズボンのテントの支柱部分。
洋平に顔を向けると気付かれたと思ってか、顔を真っ赤にして逸らす。
「えっと、これってもしかして……」
正体が何かわかって由紀も顔を真っ赤にする。
「し、仕方が無いだろ!!生理現象なんだから!!というか、頼むからそれ以上言うな!!」
やけくそ気味に気恥ずかしく洋平は叫んだ。
普段は人懐っこく男っぽい言動ばかりが目立つ由紀だが、やはり女。
根は純情だったのか、あうあうと頭と顔は熱暴走していた。


「所でなんでおまえが部屋に居るんだよ」
気まずい雰囲気を打ち払うように洋平が話を切り出す。
「洋平のおじさんに上がって叩き起こしてくれって頼まれたのよ」
「あんのクソ親父が……」
何を考えているのか、年頃の女に男の部屋に上がらせて起こせと言った玄太郎に洋平は頭を抱えた。
別に疚しい物は置いてないが、流石に部屋の中まで親しくもない同級生を入れると言うのは気分も悪い。
これが顔見知りで互いの家を尋ねる関係ぐらいに親しい仲ならば話は別だが。
時計を見れば10時を過ぎた所。今日はやる事も無く、のんびり過ごすつもりだった洋平だが……

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