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パニックスクール
恋愛リレー小説 - ラブコメ

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パニックスクール 17

(見ていて飽きないけど、せめてTPOぐらい考えて欲しいわ。周囲の視線気付いているのかしら?)
腕を組んで歩く洋平と絵美に嫉妬と羨望の視線が向けられている。それはともかくとして、目的地のミリタリーショップまではもうすぐだ。
「2人とも、何処行くの?こっちだよ」
そのまま裏路地を通り過ぎかけた2人に声を掛けて脚を止めさせて、戻らせる。GWの期間中に行うサバイバルゲームまでに準備を整えるのが今回の買い物の目的だ。
「ところで魚崎くんと斉藤さん。今度のGWにミリタリー部でサバイバルゲームするんだけど……参加してみない?」
「へぇ〜。面白そうだな。参加してみようかな」
サバイバルゲームと聞いて興味を持った洋平は少し考えた後に返事を返す。
「私は遠慮しておきます。そういうのはちょっと……」
絵美の性格は荒事に向いていない。けど、絵美からしたら洋平と光恵が一緒に参加するのは面白くない。どうすれば、参加せずに着いていけるのかと知恵を振り絞った末に
「そういえば、救護所は設けているんですか?」
救護所で待機して怪我人の応急処置に当たるという役割で着いていくことだった。ついでに屋外食の用意も引き受けると言う形で。
「あー、すっかり忘れてた。そうね、あったらありがたいかも」
「だったら、私そこで待機しておきます。怪我人とか出る可能性も無いわけじゃないでしょうし」
「そうね。お願いするわ」
こうして、絵美も当日着いていくこととなった。やがて、目的地のミリタリーショップが見えた。
ウィ〜ン
自動扉をくぐると一斉に軍事色に飲み込まれる。狭い通路に網棚のフックに掛けられた様々な防弾チョッキ。乱雑に入れられたスプリングや部品。
様々なモデルガンのケースが箱に入れられたまま積み上げられている。
「さて、今度の連休に使うもの揃えなきゃ」
「え?それが目的なのか?」
「そうよ」
所狭しと並んでいる商品を横目に3人は重火器のコーナーに向かう。
「えーと、これとこれと……それから、これと……」
買い物籠に次々と商品を入れていく光恵。バイオプラスチック弾、ゴーグル、防弾チョッキ、模擬弾(赤)と雑多だ。
「あとは初心者用に三八式歩兵銃を三つっと」
「俺はどうするかな?参加するのはいいんだけど、何を買ったらいいのかさっぱり」
「魚崎君としてはどんなのがいいの?あと、お金はこっちで持つから安心して」
「マジか。なら……ガトリングにしたいかな?一度使ってみたかったんだ」

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