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パニックスクール
恋愛リレー小説 - ラブコメ

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パニックスクール 16

ぷくっと頬を膨らませて明らかに私不満ですと態度に表す。
なんで不機嫌になっているのか分からない洋平は頭に?を浮かべる。
「そういえば、斉藤ってA組みだったよな。てことは……あちゃー」
片手を顔に当てて、しまったと洋平は顔に出す。
「どうしたの?何かあったの?」
「いや、あいつらが捕まった時間帯って大体C組みの途中で終わっていたんだよ。何を言いたいのかと言うと」
想像してしまったのか顔を真っ赤にする洋平。
だんだん分かってきたのか、絵美も顔を真っ赤にする。
身体検査の際には移動時は体操服だ。
今では女子の心情を考慮して下がブルマではなく、短パンみたいなデザインになっている為、男子からの欲望丸出しな視線を受ける事が少なくなってきていた。
それでもスリーサイズを測る際には体操服のみを脱がなくてはならない。
幸い下着まで脱ぐ必要は無いとの事なのである程度、恥ずかしい思いをせずに彼女は済んでいた。
だが、風紀委員による覗き男子達の取締りでの騒動。巻き添えを食らって保健室に運ばれた洋平。
隠し撮りされていた事があっという間に学校全体に広がったので当然、彼女の耳にも入っている。
「えっと……その……」
しどろもどろになって言葉が出てこない。どう慰めたものかと悩む洋平。とりあえず、その場慰めとして……
「大丈夫。俺は気にしないから」
とは洋平が言ったものの。
「私は気にしますよ!!恥ずかしいです」
どうやら、逆効果だったらしい。
真っ赤になった顔を見られないように彼女は洋平の腕にしがみついた。



「全く、微笑ましいわね」
そんな2人を見て、絵美とは反対側を歩きながらぼそっと呟く光恵。事故とは流石にファーストキスを奪われた時は憤慨した。
そして、保健室では責任持って自分と付き合えと言い切った。明らかに絵美が好意を持っているというのに気付かない。
とりあえず、洋平の事を理解しようと買い物に誘ってみたが……。なんと言うか、子供じみた感情としか浮かばない。
それが光恵が抱いた絵美の第一印象だ。洋平はというとこの買い物で印象が変わるだろう。彼への第一印象は慎重な人だと思った。
その場で責任とって付き合えと勢いよく言ったものの、言葉を選ぶように答えを返してきた。
だから、安易に答えを出す人じゃないと思い、同時に思っていたよりも良い人だと光恵は好印象を抱いていた。

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