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ケイとみんなとパラレルな事情
恋愛リレー小説 - ラブコメ

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ケイとみんなとパラレルな事情 8

「それで智香、勝負方法はどうするんだ?」
俺が智香に尋ねると智香はにっこりと笑って勝負方法を発表した。
「二人にはお姉ちゃんを捕まえてもらいます。もちろん先にお姉ちゃんを捕まえた方が勝ちです」
な、なっにぃーー!!
智香、お前血迷ったか!。
「ちょ、ちょっと智香?」
「なぁに、お姉ちゃん。もちろん協力してくれるよね。お・ね・え・ちゃ・ん」

俺は目の前が真っ暗になる思いだった。
「あ、あと、今回の勝負の副賞として、お姉ちゃんを一日好きに出来る権利を贈呈します♪」
待てーーーっ!!
一体、何を考えてるんだ智香ぁぁっ!!
「そんなの認めら……」
俺が抗議の声を上げようとしたところ後ろから口を塞がれた。
誰かと思い身を捩りながら後ろを見ると、俺の口を塞いでいるのは柊だった。
「グッジョブ、加奈子ちゃん」
もがく俺を押さえる柊に智香は笑顔で親指を立てた。
「そのナイスな条件大歓迎よ、智香」
「これは負けられないわ。この勝負に勝ってケイさんを香織の魔の手から救ってみせるわ」
香織と美弥が妙な気合いを入れているところ、事の成り行きを見ていた他の女子達が声を上げる。
「そんな素敵な副賞があるなら私達も参加するっ」
こうして、騒ぎは拡大し、放課後には学園全体に広がっていた。
そして放課後。
今回のバカ騒ぎは俺の予想を遥かに上回り、ついには体育館を使って参加者へのルール説明をする羽目になった。
「皆さん、今回の勝負に参加していただきありがとうございます」
体育館に集う暇人共に舞台の上の智香が挨拶をする。
「え〜っと、今回の勝負は誰が一番早くお姉ちゃんを捕まえるかって事ですが、ケガだけはしない様に気を付けて下さいね♪」
智香の言葉に一部の男共が過剰に反応する。

「お姉ちゃんを捕まえる手段は問いませんが、常識範囲でお願いします。あと、さすがのお姉ちゃんでも一人でこの人数を相手にするのは無理なので、私達がお姉ちゃんのフォローをします」
助かった……
さすがにこれだけの人数は相手出来ないからな。

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