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ケイとみんなとパラレルな事情
恋愛リレー小説 - ラブコメ

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ケイとみんなとパラレルな事情 14

「今の状況を説明するわね。現在、ケイは作法室前で香澄先輩にガードしてもらいながら交戦中よ」
PCが立ち上がり、キーボードを操作しながら説明する加奈子は学園の見取り図を画面に表示させた。
「お姉ちゃんがっ!?」
「なんで卒業生の朱鷺塚先輩がここにいますの!?」
驚きを隠せない二人に加奈子は更に説明を続ける。
「ケイをガードするのに智香が呼んだのよ。あと、これからあなた達にしてもらう事を伝えるわよ」
そう言うと加奈子は更にキーボードを操作し、もう一つブラウザを開いた。
「とりあえず、最初に言っておくと今回の件の主役はあなた達二人だって事を忘れないで。その上でこっちの名簿を見てくれる」
加奈子が開いた画面はこの学園の学生と職員の名簿だった。
「ちょっ、加奈子さん!? それって職員のみ閲覧可能なものじゃない!」
加奈子が最初に開いた画面を見て美弥は驚いた。
そんな美弥の様子を気にする事なく加奈子はキーボードを更に操作する。
「で、今回のイベントに参加してる生徒と職員はこれだけね」
加奈子がそう言い終えると先程の名簿にずらりと並んでいた名前が一気に削られた。
そして、残った名前が参加者だと言うと、加奈子は画面を見ながら何人かの名前を赤字に変換した。
「ほんっと、あんたって何でも出来るわね」
香織は美弥と違い、加奈子が今やっている事の重大性が分かってないのか、感心するだけだった。
「この赤字に変えた人達が今回の要注意人物ね。その内の二人は現在、香澄先輩が抑えてるわ」
加奈子の言葉を聞いた二人は画面を覗くと見知った名前が結構並んでいた。
そして、その中に意外な人物の名前があり、香織と美弥は驚きを通り越して呆れた顔をしてしまう。
「な……なんで、学園長の名前があるのよ……?」
「ほ、本当だわ……。いくらお祭り好きだと言っても限度がありますわ……」
乾いた笑いしか出ない二人に加奈子は話を進めるわねといつも通りのクールな表情で振り向いた。
「学園長に関してはただ騒ぎたいだけだから、ケイに直接関わってくる事はないわ。ただ、いつものお祭り騒ぎのノリで妨害してくるのは必至だと思うわね」
「……そうね。あの学園長ならやりそうだわ。なんたって、武闘派のお祭り人間だしねぇ」
「ちょっと待って! 一体どうやってあの学園長を止めるのよっ! あのでたらめな強さの学園長を止められる人なんているの!?」
思わぬ伏兵の出現に美弥の顔色が変わった。

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