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恋愛日記
恋愛リレー小説 - 青春

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恋愛日記 15

(う…)
特に断る理由はないけれど…私はん〜と顎に手を当てて悩む。
「…今度の日曜なんかどうですかね?」
私が悩んでる間に真田はポンポン予定を立てようとしていく。
「実はこの映画に、純くん出てるんすよ!」
「え!?」
悪戯っぽい笑顔の真田は私の大きな声にびっくりする。
「ほんの数秒…街を歩いてるだけなんですけどね。純君のモデル事務所が主演の人と関わり深いみたいで…エキストラを頼まれたらしいんす☆…あ、これみんなにも純君にも秘密ね」
真田はウインクをして合図する。
「黒田が…」
私は無性に見たくなる。
「見たいけど……ちょっとまだ予定わからないから、わかったらメールするね〜!」
あいまいな返事をして、わたしは席に戻った。
「ま〜た一年?綾最近一年と仲いいよね〜」
「なんか映画に行こって言われて……やっぱ断ったほうがいいよね〜…」
(でも黒田が出てる映画…見たいな…)
「はぅ〜…どうしよう…」
私は机を頭にぶつけた。
「…私も彰と映画いきたいなぁ〜」
理彩がいきなり小さい声でつぶやいた。それを聞いて私は昨日の二人を思い出した。
「そ・う・い・え・ばぁ〜♪昨日帰ったあとどうなったのぉ〜?」
きゅうに理彩が真っ赤になった。
「やぁ〜ん☆野暮なこと聞かないでよぉ〜♪」
理彩はバシン!と私の背中を叩く。その言葉とは裏腹に、かなり惚気たそうにニコニコ笑う。
「…聞きたいなぁ」
私は理彩をつんつんする。もったりぶりながらも理彩は話しだす。
「あの後ぉ〜話ながら歩いて学校近くまでいってね…」
理彩は頬を染めながら息をする暇もないくらいに話していく。
すごく幸せそうに…
(…なんかこの表情見たことあるなぁ)
私は話を聞きながらふと思った。
(…あ…伊織ちゃんだ…)
私は幸せそうな理彩に見入る。
「…幸せ?」
私はポツリとつぶやくように聞いた。
「うん☆」
ためらう事無く即答する理彩。何だか見ていて私まで幸せになる。
「…やっぱり…映画行こうかなぁ」
少しでも多く黒田の色んな面を見たい…知りたい。私の胸にそんな思いがふくらむ。
「あの子と二人が嫌ならさ、私と彰と一緒にいこうよ」
「真田くんが嫌ってわけじゃ…でも、来てくれるとうれしいかも☆」
私たちはニッ♪っと笑って決まりぃ〜☆とハイタッチをきめた。

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