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サプライズな毎日
恋愛リレー小説 - 青春

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サプライズな毎日 2

「そんなことより。こんなところでお猿さんのように吠えていては邪魔になりますよ?」
「ムキーッ!いつかぎゃふんって言わせてやるんだから!」
「ぎゃふんって…。ごめんなさいね相馬君。」
「あぁ。全然気にもならないさ」
ドカッ!
そう爽やかそうに言い放つ相馬の右足のすねに激痛が走る。
「蝶子!いこっ!」
〜昼休み〜
「ねぇ蛍?まだ怒ってるの?」
「べっつにぃー」
「彼、いい人じゃない?勉強もできてスポーツ万能。顔良。しまいには大企業の跡取り息子。女子の間では人気なほうなのよ?」
言われてみれば、外身は良いと思う。
180以上ある身長に、整った顔立ち。目は切れ長で、鼻は高い。でも中身があれじゃあねぇ。
笑顔で毒をはき散らす紳士ぶったやな奴!初めて言葉を交わした時から嫌味を言ってくるような人をかっこいいとなんか思えるわけないわ!
「蛍もだまってたら美少女なのにねぇ。栗色で猫っ毛の背中まであるロングヘアー、くりくりおめめに、小さな鼻と口。体は小さいけど、出るとこは出てるしねぇ。」
「なぁによ。」
「いやぁ。案外相馬君とお似合いなんじゃないかなぁって思って♪」
蝶子ったら何言ってんだか…。あたしとあいつがお似合いですって!?冗談やめてよね!
「少し寝るわ…」
「予鈴なったら起こしてあげるわね。」

蝶子がグラウンドを見るとサッカーをしている男子がいる。昼休みには大抵の人は教室にはいない。
今教室にいるのは、蛍と蝶子、あとは自分の席で読書をしている相馬くらいだ。

ふいに蝶子が相馬にはなしかけた。
「ねぇ相馬くん。あんまり蛍をからかわないでくれない?」
「からかっているつもりはないんだけどなぁ?」
「蛍は可愛いからかまいたくなるのもわかるけど…」
「あぁ。本当に反応が可愛くてね」
「私、蛍のこと本当に大事なの。傷つけることはしないでね」
蝶子の口調は優しいが眼光が射るようになる。
「そんなことするわけないさ」
そう言い蛍を見る相馬の目がすごく優しく和らいだのを蝶子は見逃さなかった。

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