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初カレ
恋愛リレー小説 - 初恋

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初カレ 8

『あ、じゃあ今日さっそく借りて帰ります!』

「おお」

どれがいいかな〜なんて選んでいると だんだんと外から選手達の声が聞こえてきた

『あ、ドリンク…』

「俺がつくってある」

『げっ、すみません!』

「いや 俺早くに来てたし…それより持ってってやってくれ」

『はいっ』




ドリンクは重たいけど意外と葵が持てて 岸本はちょっと驚いていた


『みんなー天才岸本が作ったドリンクだよ〜って…なんだまだ亮平と山崎くんしかいないじゃん!
もっといるかと思った』
「あ〜しんどっ!」

「お前…とばしすぎ…」

どうやら彼らは先に走っていた部員達を抜いてきたみたいだ

「おいおい、お前ら練習これからだって分かってっか?」

「あ、部長!俺なにごとにも全力投球なんで」

「よく言うぜ キャッチャーが」

2人が座りこんでドリンクを飲んでいると だんだんみんなが帰ってきた

「葵ちゃん飲み物」

「こっちも〜」

みんな疲れて座りこみ あちこちで葵を呼ぶ声がする

『飲みたいなら取りに来い!』


その言葉に部員達は驚きつつも葵の前に1列にならんだ

『それでいいんだよ』


「おいおいどーした葵」

『亮平…アタシ亭主関白は嫌なの!』

「亭主関白って…υ」

『てゆーか…こんなことしたくないし』

葵がボソッとそう言うと亮平の顔が険しくなった

「葵にとっちゃそうかもしれないけど…そんな事聞きたくなかった
やる気がないなら帰れよ」

それだけ言うと亮平はブルペンに姿を消す

葵は初めて向けられた亮平の冷たい目に ただただ唇を噛み締めるだけだった




「もうすぐ1学期終わるっつーのに…また葵学校来なくなったね」

「…部活も出てないみてーだぜ」





あの後部活が終わらないうちに帰ってから葵は学校に来ていない

いや 正確にいえば授業にでていない


昼くらいに来ては保健室に行き 少し寝てみんなより早く帰る

保健医に怒られると3日くらい学校に来なくなってしまう




葵は今日も学校に行かずブラブラ街に出ていた

「きみ可愛いね〜!今ヒマー?」

『まぁ…』

久しぶりに誰かと話そうと思って声をかけてきた男にあわせる

「何歳なのー?」

『えー22〜』

「なんか仕事やってるー?」

『あ〜牛丼屋で働いてまーす』

「いい仕事あるんだけど…」


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