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〜再会〜
恋愛リレー小説 - 初恋

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〜再会〜 20



次の日─‥
眩しい太陽の光を浴び、恋歌は目を覚ました。
昨夜そのまま眠ってしまっていたらしく、手には薊が置いたと思われる小瓶が握り締められたままだった。
『こんな日も相変わらず朝は来てしまうんだ。。』
そんな事を一人考えながらゆるゆると重い体を起こすと恋歌は学校へ行く準備をした。
学校に行けば薊も居る‥薊に会いたくない‥どんな顔して会えば良いの??
でも─‥
逃げるのはもっと嫌。
『行ってきます!!』
大きな声でそう言うと恋歌はは勢いよく朝の街に飛び出して行った。
『…ん??』
学校へ向かう恋歌の前に一人の少女が立ちふさがった。
『‥あっ!』
それは確かに見覚えのある少女だった。
『貴女は…』
‥そう、茶色い巻き毛の‥
『亜莉朱‥さん?ですよね‥??』
そこには昨日薊にそう呼ばれていた少女が立っていた。そして彼女は薊と自分のキスシーンを目撃した少女でもあるという事を意味するため恋歌にとっては薊と同じく今一番会いたくない者であった。
おそるおそる声を掛けてみた恋歌だったが、その先の言葉が出て来ない。

《てゆーかそもそもなんでここにいるの〜o(><;)(;><)o??!》そんな恋歌の心の声を知ってか知らずか亜莉朱は恋歌をキッと見上げていきなりこう言い放った。
「アタシは薊を愛してる!すっごく好き!!大好き!!」
うわぁ‥昨日も思ったけどこの子の声ってすごく可愛い‥告白の言葉だと余計‥
―って えぇ(◎o◎;)!!何いきなり?!
いきなりそう宣言されて驚きを隠せない恋歌は『‥うん‥ι知ってる‥多分‥(汗)』
「知ってる‥?!じゃあ何で薊とキスしてたの!?亜莉朱が薊の事好きって知ってたのに‥!」
亜莉朱は信じられないと言う様に一度目を伏せ、そしてまた恋歌を見上げて言った。
『あ‥あれは…薊が無理やり…』
怒りと悲しみをたたえた大きな瞳で睨み上げられると恋歌はそれ以上言えなくなってしまうのだった。
少し考え、また亜莉朱は口を開く。先程よりはいくらか落ち着いた様子で。
「…じゃあ、貴女はしたくなかったって言うの??」
その問いに恋歌も淡々と答える。
『…うん。あんな無理やり…いくら薊でもひど過ぎる…。薊には…好きな人が‥亜莉朱さんが居るのに‥』


「─……え?」
恋歌の発言に亜莉朱はピクリと反応しその整った顔を理解不能とでもいう様に歪ませた。
「…今‥何と言ったの‥?」『え…だから薊は好きな人が居るのにあたしに無理やり‥』

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