〜再会〜 66 …こんな風に冗談を言い合うのはいつぶりだろうか。 やっぱり薊の隣が一番心地いい。 自然な自分でいられる。 不意にくすぐったいような気持ちになって、恋歌はふふっと笑う。 「…ね、かえろ!」 差し出された左手に一瞬固まりながらも、薊は恋歌の手をぶっきらぼうに掴むと 「おう」 と小さく言って笑った。