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仮面少年の恋
恋愛リレー小説 - 初恋

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仮面少年の恋 9

あまりにもの変わりようで目をパチクリさせいると、
「まぁ。少しはマシになったんじゃない?」
西島さんが言う。
しかし今の僕の頭の中には変わった僕を見て優梨姉がどんな顔をするかの方で頭が一杯だった。
驚いてくれるかな?少しは、意識してくれるかな…
…見せたいっ!!今すぐ!!
「さて…じゃあ、次は服ね」
………ん?
「髪型が変わったぐらいじゃねぇ」
僕を見定めるような西島さんの目線。
「仕方ないから買い物も付き合ってあげる」
…いやいや、頼んでないんですけど。

「んー…どれが好き?」
何着か並べられて服を見て西島さんが唸ってる。
…なんで断れなかったかって?…情けないとは思うけど、断りきれないイエスマンな僕。ノーと言えない日本人代表です、はい。
「ねぇ、どれ?」
「…これ、かな?」
「………ダサ」
ダサってあんた!!ボソッと厳しいこといわないでよっ!!
「ださい?」
「当たり前でしょ!あんたそれでなくても根が暗いのに服まで暗くしてどうすんの?」
うぐっ!またサラッとヘビーな事を・・・
でも言われてみればそうだ。何着かある服の中で普通に暗い色の服を選んでいた。少し西島さんに感謝だ。ヘビーな事言われるのは嫌だけど・・・
「これとかいいんじゃない?」
西島さんが選んだのは、紫と黒のボーダーのタンクトップ。
「本当はもっと明るい色がいいんだけど…嫌でしょ?」
「…嫌、というか抵抗がある」
赤やら黄色は、今まで黒や紺が主だった僕が挑戦するには眩しすぎる。
「そう…わかった」
おっ、珍しく否定されなかった…なんだかんだで僕の気持ち、考えてくれているのかな?
「下は?どうする?」
「…え、どうって…?」
「黒系の服が多いなら軍パンとかいいけど…ダメージとか今流行ってるし…」
………何を喋ってるんデスカ?すっかり異国気分…西島さんの言葉が全く理解出来ない。グンパン?…どんなパン!?ダメージ??………????
「えと…グンパン?」
またバカにされそうでビクビクしながら聞く。西島さんは目をパチクリさせたあとに僕が知らないことを理解したのか、
「迷彩柄のパンツのこと…ちょっと待ってて」
そういうと、近くにあったジーンズ置き場をあさくり、迷彩柄のパンツ…グンパンをワザワザ取り出してくれた。
「じゃあ…ダメージってなに?」
「えーっと…」
また、ジーンズ置き場をあさくる。西島さんが取り出したのは、ところどころ破れたジーンズ。
「へぇ…」
一つ勉強になった。感心したあと、疑問を投げ掛ける。
「…バカに、しないの?」

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