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仮面少年の恋
恋愛リレー小説 - 初恋

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仮面少年の恋 8

顔をあげた西島さんは最高の笑顔。可愛い、なんて不謹慎なこと考えちゃうほど。
「渋谷君ってダサいし、暗いし、髪型だけでも変えたらいいのに、って思ってたから」
………この子、悪魔かも。
「人が気にしてる事をそんなズバズバ言わないでよ・・・」
だから、変わろうと思ってるんじゃないか・・・
「あっ!気にしてたの?てっきり気にしてないと思ってたから・・・」
なんか今もスラッとヘビーな事言われた気がする・・・
西島さんて学校でこんな人じゃなかった気がする・・・
「…西島さん、僕のこと嫌いでしょ?」
「好きなわけないじゃない」
………ごもっとも。

「どのようにいたしましょうか?」
結局、譲ってもらった。あぁ、なんだかんだて西島さんのペースだ。
「えっと…」
「前髪はバッサリ切って下さい。あと、髪の毛重いからすいてー…カラーは、オレンジ」
僕が何か喋る前に西島さんが口を挟む。
オ、オレンジ!?そんな愉快な色に出来るかっ!!
「ちょ…ちょっと待ってよ」
「なに?」
「オレンジって…派手過ぎない?」
「全然」
「え…でも」
「なんか文句あるの?」
に、睨まれた…。めちゃくちゃ怖いよ…。
「いえ、何も」


「これが…僕?」
鏡に写る自分が別人に見える。心配していた髪の毛の色も、想像していたオレンジではなく、シックな茶色に見える。凄い…まるでマジックだ。自分でいうのもなんだけど、結構良い感じ。

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