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仮面少年の恋
恋愛リレー小説 - 初恋

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仮面少年の恋 25

いそいで頬をつねる。
………が
「…いひゃい」
てことは………夢じゃない。
「好太、何してるの?」
「あー…いや…」
不思議そうに僕を眺める優梨姉に言葉を濁すことしか出来なかった。
優梨姉、膝枕がどんなことかわかってんのかな?やっぱ、膝枕する関係ってのは、夫婦であったり、恋人であったり…友達はしない、よな?幼馴染みは!?幼馴染みはどうなんだろう…ありといえばありな気はするが、なしといえばなしだよな…うーん。
僕が難しい顔で考え込んでいると優梨姉はクスクスと笑いだした。
「さっきから百面相してる」
………あなたのせいなんですけど。

「優梨姉、わかってるの?」
恐る恐る尋ねると、優梨姉は首を少し傾げる。
「なにが?」
「その…なんというか」
天然…なのか?
「もしかして好太、照れてるの?」
「うーん…まぁ…」
「昔よくやってたじゃない」
「いや…昔と今は違うわけで…」

「照れない照れない」
「うわぁっ…」
いつまでも煮えきらない態度の僕の手を笑顔のまま引っ張る。僕の頭は優梨姉の膝の上に着地した。
う…恥ずかしい。
「好太の髪、サラサラ〜」
あ…気持ち良い………じゃなくてっ!!しっかりしろ、僕!
「だ、誰か来たらどうするの?」
「えー、来ないんじゃない?」
僕の髪を撫でながら、脳天気な声で答える優梨姉。
「いや、物事は常に最悪な事態を考えておくことが大切で…」

「何、ブツブツいってるの?」
自分を落ち着かせるために、この事態に対する分析を述べていると、優梨姉の手がピタリと止まった。
「嫌、だった?」
…ずるい。そんな悲しそうな声、ださないでよ。
「…嫌なわけないでしょ」
「良かった」
優梨姉の顔見えないけど、きっと優しい顔してるんだろうなぁ。

「ちょっと…恥ずかしいけど」
「ふふ。私も恥ずかしいよ」
全然恥ずかしくなさそうだけど?なんというか…余裕を感じるよな。
「誰かに見られても平気なの?」
「うーん…どうでしょう?」
簡単に誤魔化された。
「好太は?」
「平気、ではない」
さすがに見られて噂になったりしたら優梨姉に迷惑かかっちゃうし。
「見られたくない人、いるんだ」
「ん?」
「梢ちゃんとか?」
なぜ、西島さん限定?

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