PiPi's World 投稿小説

パニックスクール
恋愛リレー小説 - ラブコメ

の最初へ
 39
 41
の最後へ

パニックスクール 41

「あ……えと……邪魔じゃなかったら……何か…できるかな……って……」
真っ赤になりながら言葉を足す絵美。
「そうか。じゃあ悪いけどレジ打ち頼んで良いか?バイト代は出せないけど、今度コーヒーとケーキくらいなら驕るからさ。」
「……うん……楽しみにしてるね。」
洋平は手早く絵美にレジ打ちの手順を説明し、店に出る。
「大体分ったか?」
「……うん、分らなかったらまた訊くわ。」
「ああ、じゃあ頼むぞ。」
「ねえ、これ5つ買うからちょっと割り引いてもらえないかしら。」
「じゃあ……50円引きで。」
「もう一声!」
「う〜ん…70円で。」
「けちなこと言わないで100円引きなさいよ。また明日も買いに来るから。」
「お買い物がお上手ですねぇ。良いです。奥さん美人ですから特別ですよ。」
洋平は客と値段交渉をしながら売り上げを伸ばす。と、そこへ
「あれ〜?お兄ちゃん何してるの〜?」
綾奈がやって来た。
「お、綾奈おつかいか?」
「そ〜だよ〜。」
「一人で来れたのか、偉い偉い。で、何を買いに来たんだ?」
「え〜とね〜これ〜。」
メモを取り出す綾奈。
「カレイか……何にするかによるんだよな……」
「あれ〜絵美お姉ちゃん?」
いつの間にか店の奥に行っていた綾奈が絵美を見つける。
「綾奈ちゃん、おつかいに来たの?」
「うんっ。絵美お姉ちゃんいつ洋平兄ちゃんと結婚したの〜?」
「え?綾奈ちゃん何言ってるの?」
あたふたする絵美。
「お、おい……」
洋平も何か言おうとするが、
「え〜結婚したんでしょ〜?」
全く悪気のない綾奈が追い討ちをかける。
「だって絵美お姉ちゃん、洋平お兄ちゃんに向けて好き好きオーラいっぱい出てるよ。」
衝撃発言に、洋平と絵美は固まってしまった。


そんな3人を近くの店の看板の陰から見ている人がいた。
麻美である。
「あの子、何てことを言うのよ!!あの男が意識しちゃうじゃない!!」

SNSでこの小説を紹介

ラブコメの他のリレー小説

こちらから小説を探す