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パニックスクール
恋愛リレー小説 - ラブコメ

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パニックスクール 24

洋平が牛丼を、絵美が天ぷらそばを持って席へ戻ってくるとそれを待っていた由紀と里奈も食事を始める。
「河端、又お前は……」
洋平は河端の少ない昼食に意見しようとするが、その先を遮って
「私、いつもこれくらい。」
と先手を打たれた。
「……ま、良いか。」
「今日は丁度良く4人あいてて良かったわね。」
と由紀が言う。
「……別に…4人じゃなくて良かったのに……」
と呟いたのは絵美である。
「ん?」
洋平は聞き返す。当然だが、鈍い洋平は何を言ったか気づいていない。
「ううん……別に良いの……」
「……そうか。」
すると由紀が
「さっき洋平が里奈のお昼の話してたけど、里奈もさ、卵サンドとかじゃなくてカツサンドとかにすれば?」
と言う。しかし、
「これでいい。」
「え〜?この前だってレタスサンドだったし、体を作るものがないじゃん。」
「安いし、太らない。」
「でもさ、背も伸びないよ。」
「今朝牛乳飲んできた。」
「はぁ〜……なんか調子狂うなぁ……」
由紀がそう言うと洋平は
「河端はいつもこの調子だよ。もう止めとけ、変わんないから。」
と言う。すると河端が
「変わったよ……爪切ったから…。」
と呟く。一同が一瞬硬直したことは言うまでもない。
「あ、あのさ魚崎君。」
絵美が沈黙を破るように話し出す。
「うん?」
「魚崎君、今日は早く帰るのかな?」
「いや……特に予定はないが……」
すると由紀が
「珍しくハキハキ喋るじゃない。無理してない?」
と突っ込む。すると
「……そうだね。」
と返す。洋平が
「さっきの続きは何だ?」
と絵美に訊くが、絵美は
「…えと……ううん……なんでもない。」
と応えた。
「……まあ良いか。」
そう洋平が反応すると
「お先に失礼するわ。」
と絵美は席を立っていった。

(はぁ……サバイバルゲームの日もこんな調子なのかな?)
絵美はその日はずっと考え込んでいたため。結局午後の授業も上の空であった。

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