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パニックスクール
恋愛リレー小説 - ラブコメ

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パニックスクール 23

ある意味、天国と地獄を味わう嵌めになる洋平だが、まわりの男子からすれば羨ましい事この上ない。
「あ、あ、貴方達!!廊下で何やってんのよ!!抱きついたりして!!破廉恥な!!」
偶然通りかかった風紀委員の衛藤 紀子が顔を真っ赤にして洋平達を注意する。
「いや、むしろ抱きつかれた俺が被害者なんだが。というか、山根!!極まってる極まってる!!俺が悪かったから!!」
「ん〜、よろしい♪」
一通り堪能したのか、上機嫌で抱きついていた洋平から降りる由紀。
「山根さん!!人前で男子に抱きつくのは止めなさい!!風紀が乱れるでしょう!!」
「えー、いいじゃない。洋平って抱き心地いいんだよ。なんだったら、委員長もやる?」
「結構です」
由紀に注意する紀子だが、当の本人は馬耳東風な感じで全く聞いていない。
むしろ、ムキなって反応する紀子をからかっている。
反応すればするほど面白がられていると言う事に紀子は気付いていない。
「先に行く?」
「そうだな。付き合っていたら遅刻しちまう」
未だに騒がしい2人を置いて、洋平と里奈はそれぞれの教室へと向かう。
2人がHR開始のチャイムがなる五分前に気がつき、急いで教室へと駆け込んだのは余談である。
だが、登校してその光景を見ていた絵美は声を掛けられなかった。
由紀みたいな積極性があればいいなと切望しながら、胸を締め付けられるような思いをしながら彼女もまた自分の教室へと向かった。
「はぁ〜……(魚崎君って誰が好きなのかな……あれ?もしかして私…妬いてる?)」
絵美は授業中も全く身が入らずに居た。
「おい斉藤?聞いてるか?」
「あ……すみません……聞いてませんでした……」

キーンコーンカーンコーン
「昼か……さて今日は如何するかな?」
洋平は学食に行き、先に場所をとるべくバッグを置く。
「……ここ、良い?」
そう言ったのは里奈である。そこへ由紀と絵美までやって来た。結構ややこしいメンバーが集まってしまった。
洋平と絵美は食券を買い、由紀はお弁当を広げる。
「カレー…いや……牛丼も捨てがたい……」
「私は……おそばにしようかな……」
一方の里奈はまたしてもサンドイッチである。

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